unknown_ .5. (ページ15)

今日:264 hit、昨日:661 hit、合計:182,494 hit

・ページ15

-

　

MG「...Aや、...俺がどれだけ、」

『毎日来てたって？ダメじゃん。休めてないでしょ〜。顔酷いよ』

　

　

　
こういう時、運命の再会、みたいな。
悲劇のヒロイン、みたいなことは私のキャラではない。

先生曰く、奇跡的に後遺症も無さそうだと言ってたし
身体は動かしづらいけど、特に問題はない。

　

　

MG「俺のせいでごめん。俺が公表するなんて言ったから、こうなったんだよ。ごめん。」

『何言ってんの...もしかして、ずっとそんなこと考えてたの？』

MG「うん、...さっきジフニヒョンに殴られた」

『...嘘..、それ面白いじゃん。』

MG「俺が馬鹿なこと言ってたから怒らせちゃった。」

『当ててあげよっか』

MG「...やめてよ..」

『俺なんかがAの隣にいる資格なんてない〜とか言ってたんでしょ？？』

　

　

気まずそうに目を逸らす彼を見て、
あ、当たったんだ〜と呑気にそんなこと考えていた。

バカだね、そりゃ怒られるよ。

　

　
『誰のせいでもないよ。私を押した人も、少しやり方が違うかもしれないけど、ミンギュを愛していたんだよ。多分。...でもね、ミンギュや。』

MG「うん、？」

『誰に何を言われてもされても、ミンギュの手は離さないよ、私。あんたが何言っても、私は離れられないよ。そうしたのは、ミンギュじゃん。』

　

　

今はただ、彼を安心させることしかできない。
思うこと全て、恥ずかしがらずに

言葉にして伝えるべき時だろうから。

　

　
MG「本当に、本当に生きた心地しなかった。お前が目を覚ますまで。...ごめん、強くなくて。情けない男で。」

『それが良いんだよ、ミンギュのそういうところがいいんでしょ？...カッコよくて、頭良くて、なんでもできるそんな人が好きな女のことになると情けなくなるの最高じゃん。』

MG「ふっ..、最高だよね」

『うん、最高の男だよ。やるな？キムミンギュ』

MG「...本当よかった。おかえり」

『..へへ、ただいま。』

　

　

　

あのまま夢の中で、出口に辿り着けなかったら
もしかしたら私はここにいないのかもしれない。

神様はきっと、いる。

　

　
優しく手を握る彼の手に、私もそっと手を重ねた。

暖かくて、優しくて、今の私には勿体無いくらい幸せだった。

　