unknown_ .2. (ページ20)

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『...全然まだじゃん。』

　
涼しい風の中、私の独り言が流れる

もう着くと言うから急いでマンションの下まで下りてきたのに車の気配ひとつもない。

　
ププッとクラクションの音に、右を見ると
明らかに芸能人の乗ってそうな車。

目立ちたくなくてもこれだけで目立つでしょ...

　

SC「おはよう〜」

『おはよう』

　
後部座席の窓が開いて、スンチョリオッパが顔を覗かせる

　

SC「昨日ホシから聞いた、日本で仕事するって？」

『...情報回るの早いね、さすがです。』

SC「お前といる時に電話してきてたっぽいけど？」

　

昨日の仕事の電話って...そういうことね。

　

『なるほどね？してたわ、確かに...』

SC「で、本題ね。これ、はい」

　

　

　
なんか、可愛らしい猫の封筒を渡された。

　

　
『...何これ、オッパのセンスじゃないよね？猫？なわけないよね〜』

SC「..それジュニのチョイス」

『あぁ、なんか、想像つく。うん。』

　
中身を開けると、3枚のチケットが入っていた
"official guest seat"の文字

英語のわからない私が分かるのは、
SEVENTEEN WORLD TOUR IN JAPAN のみ。

　

『これライブなのは分かるけど、この、これ、何？』

SC「...ヒョン、これ何？」

「関係者席！」

SC「あぁ、だって。」

『...ほぉ..』

SC「ご両親と一緒においで。ミンギュの姿、見てやってよ」

『...行っていいのかな、私』

SC「...お前が来なくてどうすんだよ〜。あいつの頑張りが報われないじゃん。せめてこの日だけでもミンギュのために来てやって。」

『...うん。せっかく貰ったしね。行かせてもらう』

SC「ミンギュには言ってない」

『うん、会いにきそうで怖い』

SC「日本はカラットその辺にいるしな〜。また韓国戻ってくんだろ？そん時、ちゃんと話し合え。お前らは今のままじゃお互いに良くないよ。好きなくせに何で別れる選択選ぶかな〜」

『...でもいつ戻るか私もわかんないし、間が空けば空くほど、』

SC「ないない。たまにニヤニヤしてる時あんだよ、あいつ。何かなと思ってスマホ見たらお前の写真見て笑ってんの」

　

想像できるな、その姿。

きっと、私も同じようなことになると思う。

　

　

SC「そんな奴放って、離れていくな。」

　
あぁ、このグループはもっと、もっと大きくなるんだろう。

だって、

こんなにも温かい3人が、リーダーなんだもん。