unknown_ .2. (ページ13)

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WZ「しばらく、っていうか今年は会えないかもしれんから、まぁ、また会おうな」

『うん、ありがとう。ごめんね』

WZ「実家帰って休め、とりあえず。話はそれからだろ」

　

　

　

"じゃあな"と踵をすって、相変わらずスリッパで帰る後ろ姿はいつ見ても変わらなくて安心した。

　

　

ジフニオッパの言う通りだ。

彼はそんな薄情な人ではない。

それを痛いほど今、分かる。

素直に、相談すれば良かったのか

自分の選択は間違えていたんじゃないか。

　

　

結局、独りよがりだったのは私。

もっと、ちゃんと話せば良かった。

　
そう自分の行動を悔やむしかない。

馬鹿馬鹿しくて、嫌になる。

　

　

自分が別れを告げたくせに、

今どうしようもなく、彼の、ミンギュの声が聞きたい。

ミンギュの温もりを感じたくなった。

　

私が求めるそれを叶えるには、

彼の歌声を聴くことしかない。

　

　

　
ジフニオッパと別れて、イヤホンを付け

彼の曲を聴いた。

　
甘い声の彼の声を聴くには、これしかないか、

　

"Hello"

　

　
耳に直接届く、その声は甘ったるくて私が好きな声

彼の歌うパートは彼のようで、私と会った日のような歌詞で

久しぶりにクスッと笑った気がする。

　

　
彼と出会った日の事なんて、忘れるわけがない。

世界が突然明るくなったようだったのに、

今は1人、暗い道をゆっくり歩いてるみたい。

　

　

結局、1番私が彼を頼りきっていたのかもしれない。

彼を必要としていたのかもしれない。