カハタレドキ 7

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JS「よしっ、最後あれ乗ろう！」

『ベタだなぁ...、でも乗ろう！」




　






　
すっかり日は暮れて、人もまばらになってきた。

彼が指を指したのは、大きな観覧車




"あれ乗って帰ろう！"なんて、オッパも意外と子どもみたい。
なんて思いながらも、ノリノリで乗る私も同じか。







　


　




　







　

JS「観覧車ってどれぐらいで回るか知ってる？」

『うーん、考えたことないな... 、10分？は、早いかな』

JS「そうそう。15分から20分かけて回るんだって」


　
　



　
閉園間際に観覧車に乗る人も少ないのか、
スタッフの方に誘導され乗り込んだ

　

ゆっくり回って、2人だけの空間である観覧車は
私が思っていたみたいに、今、この2人だけの時間を止めてくれそうだった






　



　
JS「その20分間で、僕たちは何ができると思う？」

『うーん、ご飯は食べれるね』

JS「そうだね、ご飯食べれちゃうね、デザートはいけるかな？」

『ギリギリだね！』


　
　




　

　
なんて、どうでもいい話が楽しかった。

心地良くて、安心感があって、心強い。








　
JS「じゃあ、頂上に上がるまでが10分だとしたら下がるのも10分かかるでしょ？」

『うん、そうだね』



JS「頂上から下がるまでの間は、明日のこともこれからのことも仕事のことも考えないで、僕のことだけを考えてみて？」

『えー？どういうこと、』



　
　







　

　
また冗談を言っているのかと思い、くすくすと笑いながらジスオッパの顔を見ると、至って真剣な表情だった。


このオッパは何を思って、そんなこと言うのだろう。

どうして今、そんなことを言ったのだろう。

　






　
表情だけでは読み取れない、言葉では表せれない何かを考えていると、

あっという間に、頂上まで来ていた。


　




　
前に一緒に見た夜景も綺麗だったけど、

そのもっと上から見る街の灯りは目が痛むほど、輝いていた。

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