・ ページ16
...
さっき朝食を食べたところだと思っていたけど、
もうとっくにお昼時で、有名なレストランに入った
2人でこうしてランチをするのも2度目。
案内されたのは、開放的なオープンテラスで
目の前の山と湖を眺めながら、食事をしていた
JN「やっぱり、自然の中で食べるご飯は美味しいね」
『うん、本当にね〜。素敵だなぁ。』
JN「...あ、Aちゃん、これあげる〜」
『...ジュンさんが苦手なだけでしょ』
JN「...バレた？」
『バレっバレ』
お洒落な雰囲気がレストランに入った時から漂っていたからか、少しよそ行きな振る舞いをしてしまう私とは違って
自分の苦手な野菜を端に寄せて、「食べて...」と眉を下げる彼は、
いい意味で何も変わらなくて、少し安心した。
JN「うーんっ！はぁ、本当に良い休みになったよ」
『本当に？みんなそう言ってくれて良かった〜」
JN「うんうん、みんなの表情がいつもと違って、見てるだけで楽しかったよ僕」
深く目一杯息を吸った
この数日間、本当に色々あったな...
そう思い出すと、自然と笑みが溢れるということは
全ていい思い出になっているということだ。
JN「Aちゃんも、色々あったでしょ？」
『確かにねぇ、色々あったな〜。ハンソリの靴下を枕に寝たり...とか？』
JN「うわ！なんかでも、想像付くなぁ...」
彼と私の笑い声が大きく響く
この時間も大事にしたい。
大人になっても、こうして笑い合える友達が出来ることは
奇跡に近いと思うからこそ、
彼の笑う姿を目に焼き付けた。
JN「湖の方まで降りてみよっか？」
『降りれるの！？』
JN「うん！そう見たい。しんどい？？」
『全然っ。折角だし行ってみよう！』
「ご馳走様でした」と手を合わせるタイミングが全く同じで、
また顔を見合わせて笑った。
JN「車で下まで降りれるみたい！」
『じゃあ、車で行こう』
JN「あ、ちょっとトイレ行っていい？先車乗って待ってて！」
そう言って車のキーをポンっと私に向かって投げたのをキャッチし、走って行く後ろ姿を見ていた
話を切り出す、タイミングって大事だろう。
先に車に乗り込み、ジュンさんの姿が見えるまで考えていた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 798人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ナン
| 作成日時：2023年9月5日 18時
