動揺 ページ4
.
2023年3月
あいつが居なくなって、3年。
世間が忘れ始めた頃。
でも俺たちの中では、忘れられるわけが無かった。
3月22日。
それは彼女の誕生日だった。
毎年、3月になると空気な重くなる。
暗黙の了解で、言い出すことは無いけれど。
だけど、今年は少し違った。
「ちょっと、みなさんこれみてください」
マネージャーが焦ったように、見せてきた画面には。
どこかのネット記事。
__元某事務所紅一点の知られざる過去
「え、」
「待って、これ、、」
「うそ、だよね？」
そこには、俺たちが知らない、彼女の裏の顔が書かれていた。
「デマ、だよ」
「こんなネット記事、信じちゃダメだって！」
「でももし、本当だったら」
「しょっぴー」
「俺ら、あいつのことちゃんと分かってやれてたのかな」
「信頼されてるって思ってたけど、俺あいつが泣いてるのデビュー決まった時しか見てないんだよ」
「それは、、そうだけど」
「いっつも笑っててさ、アンチに言われても笑ってて、そんなの、今思えばおかしいよな。辛かったに決まってるのに。」
「僕、Aちゃんのこと知りたい。もう1度会いたいよ。」
そんな俺と最年少の思いを、メンバーは受け入れて同調してくれた。
そこから、俺達は本格的にAを探し始めた。
まず俺たちはふっかと照とこの記事が載っているサイトの問い合わせにれ連絡を入れた。
そこから、書いた人物にアポを取ろうと思ったが、プライバシー保護のため、取り持ってもらえなかった。
そこで、このサイトを運営している中小企業である、△△に乗り込むことにした。
「この会社に山田尚子というライターがいますよね？」
「話があるんです。会わせてください。」
「そう言われましても、、」
受付嬢に渋られる。
周囲の人に、「SnowManじゃない？」なんて言われて焦る。
引き返すか？と思っていた時、
「どうされました？なにか私に用ですか？」
「あなたは、」
「山田尚子ですが。」
歳は30代半ばと言ったところか。
ショートの髪。化粧は濃いめのハッキリした顔立ち。
割と美人。
そんな第一印象の女だった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：nanase:) | 作成日時：2023年6月15日 1時
