伝えたい言葉2 (ページ20)

今日:10 hit、昨日:2 hit、合計:32,019 hit

story68-taiki- ページ20

taiki side

大「夜は少し冷えるね、送るよ。帰ろうか」

『うん』

Aの手を取り歩き出す。

たった1週間だけど別れるなんてなってから長かった。

またこうして手を繋いで歩いているのが嬉しい。

このまま送って帰るだけが寂しい。

もっと一緒の時間を過ごしたい、付き合いたての頃のような気持ちになる。

大「やっぱやめた」

『なにが？』

俺の顔を見上げてくる。

大「送ってかない。一緒の家に帰る」

俺の家に一緒に帰ろう、そうすればゆっくり一緒の時間を過ごせる。

『うん』

恥ずかしいのか顔を赤くしている。

大「なーんか腹減ったな！飯食って帰るか！」

『こんな時間に食べたら太っちゃう』

十分痩せてるのに太ると気にする、そういうところも愛しいなと思う。

大「太れ太れ！ちょっとぽちゃっとしてもAは可愛いよ」

『やーだ。太らないように気をつける』

大「焼肉だな、どう？」

『食べたい！』

タクシーを捕まえて焼肉屋に向かう。

飯食って俺の家に一緒に帰ってきた。

『なんか大輝の家すごく久しぶり』

大「1週間ちょい前だけどね、最後に来たの」

リビングのソファに座るA、俺はキッチンでコーヒーを淹れてる。

『ごめん、手伝うよ』

キッチンに向かって歩いてくる。

今日迎えに行く前から決めていた。

Aを抱きしめる。

大「一緒に住もうか、この家に」

『え？』

俺の腕の中で顔を見上げてくる。

『同棲嫌なんじゃないの？』

嫌と言ったことはない、ただ１人の時間が必要とかは言ったことがあるかもしれない。

今回のことでAがいなきゃ俺はダメになってしまうこともわかった。

今までの彼女だったら一緒に暮らそうとか考えなかった。

俺もそろそろ結婚してもおかしくない年齢だ。

2年付き合ってきてやっぱり相手はAしかいないと思う。

今後に向けて一緒に暮らすのもいいかと思う。

大「同棲が嫌なんて言ってないよ。もっとAと一緒にいたい」

『私も』

同じ答えを出してくれて嬉しかった。

その夜は想いが溢れて大切なものを確かめ合うようにお互いを求めあった。