伝えたい言葉2 (ページ16)

今日:2 hit、昨日:13 hit、合計:32,024 hit

story64 ページ16

とうとう言ってしまった。

誰にも言っちゃいけないってわかっていたけどもうおかしくなりそうだった。

2人の言葉に涙が止まらない。

想「大輝くんと別れろって？誰に言われたんやそんなこと」

想太が怒っている。

徹「A？」

徹がまっすぐに私を見て頭に手を置く。

徹「ゆっくりでいいよ。話してくれる？」

『でも』

徹「でもじゃない。１人で抱えるな。俺たちがいるだろ？」

想太が私の肩を抱き寄せる。

想「大丈夫」

そう言ってくれる2人に涙が止まらず途切れ途切れに今回の経緯を話した。

ストーカーにあっていること
大輝のマネージャーさんが大輝に告白してる現場にかち合ってしまったこと
他の職員からの悪口
大輝と別れないと大輝や秀太、私の周りの人に危害を加えると脅されたこと。

2人は黙って聞いてくれていた、話切ると先に口を開いたのは想太だった。

想「なんやねんそれ。Aは何一つ悪くないやん。てか誰やねんその脅してきた奴」

怒っている。

私はその相手を特定して言えずにいた。

言えずにいる私を見て徹が

徹「うちのマネージャー？それ言ったの」

言った。

何も言えずにいると

徹「そういうことって解釈していいのね、何も言わないってことは」

黙ったままいるってことは肯定したことになる、私はずるいなって思う。

想「あの女！なんやねん！嫌な感じするとは思ったけどガチで嫌な女やん！」

想太の怒りが止まらない。

徹「想太落ち着けって」

徹が止めに入ってもなかなか落ち着いてくれない。

想「おかしいやん！徹くんもそう思うやろ？なんやねん！俺許せん！」

徹「A？」

私を呼ぶ徹を見ると真剣な顔をしている。

徹「Aは大輝と本当に別れたい？」

また一気に涙が溢れる、言葉が出ない代わりに首を振る。

徹「大輝のこと好き？」

頷く私を見て徹が優しく微笑む。

徹「なら別れるなんて言うな。大輝がどんだけ自分のこと想ってくれてるから知ってるだろ？」

想「Aがそう言った日から大輝くんが大輝くんやないねん。何をするにも無気力で上の空。いつもみたいにふざけないし。大輝くんはAがいないとただのオタクに成り下がってしまうねん」

笑わせようとしたのか少しディスりを入れてくる。それにつられて笑ってしまう。

徹「その顔」

私の頭を撫でながら

徹「Aは笑ってた方がいい」

徹「誰かに危害がなんて考えんな、そんなんどうでもいい」

まっすぐに見つめてくる徹に涙が溢れる。