尾も白い方々【BL】【短編集】 (ページ1)

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Ⅰ ページ1

きりやんside

朝起きると、隣にいた恋人はいなくなっていてパジャマのままで
下に降りると、その恋人はエプロン姿でキッチンに立っている。
俺はその後ろ姿にハグをし、肩に顎を乗せる。

なか「うわっ、びっくりした…」
きり「おはよう、なかむ」
なか「おはよー」

挨拶をしたあと恋人のなかむは軽く触れるだけのキスをしてきた。

きり「ん、おいしそぉ〜」
なか「味見する？」
きり「あー」

と、口を控えめに開ける。

なか「どう？」
きり「うん、おいしい」

ニコッと微笑む。

きり「何入れた？」

味見したポテトサラダのレシピを聞く。

なか「じゃがいも潰すときにはちみつをちょっと、」
きり「へぇ〜、メモしとかなきゃ」

そう言いながらもハグはしたままウトウトし始める。

なか「ねぇ〜、そこで寝ないでよ〜」
なか「手伝ってよ」
きり「う〜ん…」

ふあぁぁ、と、大きなあくびをしながら、なかむから離れる。
自分もエプロンをつけ、手を洗う。

きり「何したらい？」
なか「それ切って、卵と混ぜてオムレツにして」
きり「あーい」

切ってと頼まれたネギを手に取った時、階段を降りてくる足音がした。
その足音はキッチンに向かってくる。

スマ「おはよ」
シャケ「痛い、痛い、痛い、離して、離して」
なか「www…おはよぉw何したのシャークんw」

降りてきたのはスマイルとシャークんで、スマイルはシャークんの右耳を引っ張っている。

スマ「朝から噛んできた」

相当機嫌が悪い。スマイルならいつものことだからいいが、

シャケ「ごめん、ごめんって、いたい、いたい」
きり「スマイル、離してやりな」

俺がそう言うと案外すぐ手を離した。

シャケ「いってぇ〜」

少し涙目になりながら自分の右耳を抑える、シャークん。

なか「で、シャケはなんで噛んだの、てか、どこ噛んだの、」

呆れたようになかむが言う。

シャケ「お腹」
シャケ「だって、起きたら見えてんだよ？噛みつきたくなるだろ」

キラキラした目で聞いてくる。

なか「ならねぇーよ…w」

微笑しながらなかむが答える。

きり「いや、なるわ」

そう言うと、なかむはバッと振り返る。
は？、と、でも言うような顔で、

シャケ「だよなぁー！ぶるーくもそう言うと思うわ！」
ぶる「僕がなんだって…？」

ふわぁっとあくびをしながらきんときと手を繋いでぶるーくが降りてきた。
ぶるーくが降りてくるにはいつもより早い時間だ。

シャケ「いや、朝からきんときの腹見えてたら噛みつきたくなるよな？」