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皆が扉の陰から杏梨に注目する
「なんでコソコソ歩いていた？」
杏梨は一瞬目を見開いて笑顔になった
『あー、えっと、実はパパとママに内緒で外の様子を見に行っててさぁ、エレベーターで行くとパパたちにバレちゃうから非常階段使おうとしたの』
「本当なのか」
『えー、疑ってるの？大丈夫、ほら！』
杏梨が見せたのは何かのカード
「あ、ああ…すみませんでした」
『いーのいーの、それより早くいかないといけないから！』
「上まで送りましょうか？」
『気にしないで！自分で行けるし。じゃ、またね〜』
見張りが振り向いた瞬間、杏梨はダッシュで扉の裏に滑り込んだ
『あっぶなぁ』
「ヌルフフフ〜さすが防衛省トップの潜入捜査官」
『これ持ってて正解だったよ』
杏梨が取り出したのはさっきのカード
「なんだ？それ…」
『このホテルの7階以上のVIPフロアのカードキー。ここ来る前に調べて似たやつ作っておいた』
みんな驚いている
先に進み始めたが、話題は変わらない
「城崎もビッチ先生もすげーや…」
「普段の彼女達から甘く見ないことだ。優れた殺し屋や潜入捜査官ほど万に通じる。彼女たちと同じ
「杏梨も？」
『ん？防衛省注目の未成年潜入捜査官を舐めないでほしいね〜』
「冗談に聞こえるが『冗談じゃない！』…ああ、一応こいつが関わった任務はすべて成功している。こいつの助言や行動のおかげでな」
そうだったんだ
杏梨も…知らないところで成長して有名になっていたんだ
「…」
『ん？』
「いや…嬉しいなって」
『め、珍しくお兄ちゃん面してる』
「杏梨？『うそうそすみませんでした』」
改めて知ったプロの技術の威力
殺せんせーは動けなくても、プロぞろいのE組は頼もしい！
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作者名：夜矢梓月 | 作成日時：2022年4月25日 17時
