31 ページ32
潮田side
崖を登って律に電子ロックを開けてもらって侵入ルートを確認した後
烏間先生の指示で中に入ったはいいが…
侵入早々最大の難所、ホテルのロビーだ
こんな数の見張りに見つからないで非常階段に向かうのはまず無理
もしかして、もう終わった?と思ったとき
『え?別に普通に入ればいいよね?』
「…へ?」
『あ、でも私だと格好的に無理だから…イリーナお願い!』
一体杏梨は何を言っているのだろうか
普通に入ったらバレるのは目に見えて…
イ「それくらいわかってるわよ、アンリ…」
ビッチ先生はどこかで取ってきたグラスを手にフラフラと奥のグランドピアノに向かうと演奏を始めた
「メチャメチャ上手ぇ」
『さすがイリーナ』
周りの見張りもその演奏に釘付けだ
ビッチ先生はハンドサインで「20分稼いであげる」と伝えてきた
「行くぞ」
今のうちに通るだけなのに、僕たちまで目を奪われた
烏間先生に続いてみんなで非常階段に向かう
しかし
「おい、何こコソコソ歩いてるんだ」
「「「!!」」」
バレた
後ろを見ると一番最後を歩いていた杏梨が見つかってしまったらしい
「先生!どうすれば…」
「…いや、あいつだったら問題ない」
「え?」
問題ない?
どこが?
「問題ないって…」
「まぁまぁ皆さん、防衛省所属の少女の実力を見て見ましょう」
7人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:夜矢梓月 | 作成日時:2022年4月25日 17時