彼は只者じゃない壱 [ハイキュー][文スト]

可愛い ページ47

菅原side









『誰か………僕を刺殺して……。』









頭を机に突っ伏して物騒な事を言うA君は顔は見えないけどげっそりしてるのは分かる。









「すっげー可愛いじゃんA！」









「そうですよ。普通に女の人だと思いました。綺麗ですよ。」









『悪気ないのは分かるけどその言葉僕にとっては悪口だからね？？？』









木兎と赤葦君がフォローするも、逆効果なようだ。









「わぁーお。伊世崎ちゃん性別間違えて産まれてきてない？」









「おい及川！そういう事言うな！伊世崎が傷つくだろ！」









再びA君を見ると『もうどうにでもなれ……。』と呟いていた。









「おい太宰。Aが可哀想だろ。謝って来い。」









「え一、なんで？てか中也に指図されたくないんだけど。」









「ンな事言ってる場合じゃないだろ！」









この事態を巻き起こした張本人である太宰さんは全く反省してなさそうだし。









「えっとA君、そんな悲しむ事ないよ！似合ってるから！」









『スガ君まで……スガ君は僕の味方だと思ってたのに……。』









ええ…励ましてるつもりなんだけど……どうすればいいんだろう。









「おいA。」









A君に声をかけたのは今まで一言も言葉を発していなかった芥川さんだった。









『どうしたんですか芥川さ……うわっ。』









芥川さんが着ている外套(コ一ト)が龍の様な形に変形し、Aさんの頭を撫でた。今のが異能力なのだろうか。初めて見た。









「此処に居る奴らは別にAの事を冷やかしていない。だから落ち込むな。」









『…………有難う、御座います。』









おっ。これは……機嫌直したか？芥川さんって怖いイメージあったけど意外と優しい人なのかも。









『芥川さんと他の皆さん、有難う御座います。取り敢えず太宰さんは二度と仕事手伝わない。』









「ええ！？それだけは勘弁して！」









『いい大人が仕事を年下にやらせてる事自体可笑しいんですよ！！あと暫く話しかけて来ないで下さい！！』









A君も大変だな……(笑)









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