異能少女、学校通うってよ3【文スト】【歌い手】

98話 ページ23

敦side



リビングに沈黙が流れる。太宰さんはさっきからずっと考え事をしているようだけど……



相川 「！！そらるさん、Aちゃんは……」



一ノ瀬 「いや……いなかった。あの帽子を被ってた人の言う通り、攫われたんだと思う……」



浦田 「クソ！俺達がもっとしっかりしてたら……」



太宰 「………」



太宰さん……如何して黙ったままなんですか……



折原 「太宰先生……どうするんです？このままなにもしないんですか？」



太宰 「………」



敦 「っ、太宰さん！！」



僕は思わず大きい声で太宰さんの名前を呼んだ。太宰さんは……Aちゃんを助けたくないの……？



太宰 「……ﾊｱ、ちょっと待ってなさい」



そう言うと太宰さんは外套から携帯を取り出した。



太宰 「もしもし、乱歩さん。ご無沙汰してます」



あ！そうか！乱歩さんの「超推理」を使えば今Aちゃんが何処に居るか分かる……！！



太宰 「はい、はい……えぇ、勿論。分かってますよ。では」



少し話して太宰さんは電話を終えた。



敦 「太宰さん！Aちゃんの居場所、分かったんですか！？」



太宰 「あぁ、そうだよ」



坂田 「なら早く助けに行こ！！」



月崎 「そうやな。何処にいるんですか、太宰先生」



太宰 「………」



黒木 「……？太宰先生？」



太宰さんが急に黙りこくってしまった。ただし表情は真剣だ。



太宰 「……君達はAちゃんの本当の事を知っても……嫌いにならないかい？」

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