M/S ページ18
人間→橙
アンドロイド→赤
技師→紫
赤さんのお誕生日合わせで書き始めたのに書けば書くほど長くなって全然書き終わらず…気づけば十月です。お誕生日おめでとうございました。それなのにこんな感じですみません…
！ATTENTION！
こちら一応死ネタです。そういうの無理！な方は自衛お願いします。
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ネックの赤いアコースティックギターを、蓋が90度しか開かない重たそうなケースに入れて、華奢な背中に担ぎ上げたらそれでもう身支度は終わりだ。どこ製なんてこともいえない安物やと紹介されたそれは、けどまごうことなくすばるくんの相棒で、彼自身も彼の終の住処であるギターケースもすばるくんは絶対にないがしろにしたりしなかった。世界一大切なもの、として扱われるそれに、俺は嫉妬しさえしていた。
家の前の公園で夜な夜な開かれる周りを気にした小声のライブ。ギターケースを恭しくベンチに置いて、自分は埃っぽい地面にあぐらをかいて。唯一無二の相棒を胸の中に抱えれば、そこはもうたった1人のためのステージだ。すばるくんにはマイクも照明もなにも必要ない。
「歌うとうてたら」
ぼんやりと光る古びた街灯に目を伏せてすばるくんは言う。歌い終えたあとの声は少しだけ掠れている。
「いろんなことどーでもようなってくんねん」
無意識にか、右手が紡ぐアルペジオ。履きつぶしたスニーカーは底がめくれて穴が開いていた。長く伸ばした髪の毛もぼろぼろの服も、すばるくんが持っているのは俺の持ってないものの全部。憧れと親愛の綯い交ぜになったその気持ちの名前を俺は知らないままで。
「他のもの全部なくなっても、歌があったらそれでええわ、俺は」
俺にとっての世界一大切は、これさえあれば良いと自分の喉もとに手を当てて歌を歌うすばるくんやった。
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ぐりむ(プロフ) - ↓全くコメントに気がつかなくて一年以上経ってしまいました。すみません。一応お返事しておくと、めちゃくちゃダメです。重ね重ねすみません。 (2020年1月4日 1時) (
レス) id: 212d40df9c (このIDを非表示/違反報告)
岩辺亮香 - 作品、アレンジしてもいいですか？よければ私が作ったイベントに参加してください！ (2018年12月27日 7時) (レス) id: d0c4305158 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぐりむ | 作成日時：2017年5月14日 9時
