再会 ページ5
「ーーーーこれで入学式を終了いたします。新入生の皆さんはそれぞれのクラスに戻ってください。」
「長かった…………。も〜、校長先生の話長すぎ。」
ぶつぶつ言いながら教室に向かう。
教室に向かう途中、体育館の近くに綺麗な桜の木が見えた。
「ちょっと、見に行ってみようかな。」
時間がまだあったので、寄り道をしてみる。桜の木の下に人影が見える。誰だろう………、と思い近づく。すると………。
「ーーーーーー日向くん??」
オレンジ色の髪の毛。
私を見るまっすぐな目。
本当に、日向くんだろうか。
「松岡さん!!!」
日向くんが私の方に走ってくる。
会えた。本当に会えた。
この日をどれだけ待ったか。
「ーーーー本当に、烏野受けたんだね。俺、まさか会えると思ってなかった。」
「あれから、高校は烏野しか考えてなかったんだ。ここ、推薦で合格したし。」
「えっ!!!推薦?!!俺は一般で頑張ったよ………。」
あれから日向くんは烏野高校に合格するために必死で勉強したらしい。
勉強は好きではなく、死ぬかと思ったと日向くんは遠い目で言う。
ふと日向くんの鞄を見ると、私のあげたバレーボールのキーホルダーがついていた。
「日向くん、そのキーホルダーつけてくれてるんだ。ちゃんとお守りになったかな??」
日向くんが急に固まり、空気が静まり返る。
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作者名:うさぎ。 | 作成日時:2014年7月12日 19時