伍代君とアオハル【3】

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…


「悪い…まぁ、色々あるよな
でも大丈夫だよ 人間っつうのはよぶつかり合う事でしか絆を深められねぇ不器用な生き物なんだから」


「うるさいな 意味分かんねぇよ‼︎」


吟子はクッションに顔を埋める


「そんな怒んなよ
まぁ、何かあったら俺に言えや なっ」


吟子の肩を優しく触る猛


『吟ちゃん…意味分からなくてごめんね…
(色んな意味で…)』


「猛兄ぃ 姉ちゃん ありがとう…」


腰から鳥のおもちゃを取り出し


それを鳴らしながら変顔をする猛


無反応の姉妹


「フッ…チッ…ちょっと見ろや」


『馬鹿』


Aにウインクする猛


『(あの馬鹿自分も不安がってたくせに吟ちゃんの前では本当にカッコつけやがった…)』


猛は2階に上がる


「姉ちゃん…今日一緒に寝ていい?」


『うん いいよ』


…


「姉ちゃんは全部知ってるんだよね…
なんで兄ちゃんはあんな事してるの…?」


『…』


寝たふりをするA


「寝ちゃったか…
姉ちゃん…おやすみ…」


『…(泣きそう)』


…


次の日


牧野と話す剛とA


「魔苦須の皆は元気か?」


『元魔苦須2代目総長 牧野 弥生さん』


魔苦須から貰ったステッカーを見せるA


「やっぱり…会いたかったです!
特服先生 烈先生‼︎」


「おいおい…」


『勢いが凄い…』


「その節はお世話になりました!
アタシ、先生達をずっと探してて…」


「分かったからその呼び方やめろ!
ハァー そろそろオメェが来る頃だと思ったよ」


『けどこれでやっと牧野さんと話せる』


頷く剛と牧野


「先生、アタシこの前吟子ちゃんと話しました 吟子ちゃん先生が白百合に居ること知らないんですか?」


剛に聞く牧野


「あぁ 吟子だけじゃねぇ
A以外の家族は俺は市松に通ってると思ってる
本当に市松通ってるのはAだけだ」


「Aって烈先生の事ですよね…?
吟子ちゃんから聞きました お姉さんだって」


『そう、本名はA
他人の振りしてるけどうちと剛は双子なの』


「えぇ⁉︎ そうだったんですね…」


「まぁ、吟子には白百合通ってんのバレちまったけど」


『…(多分兄ちゃんにもバレてるよ
白百合通ってんのはまだ知らないだろうけど)』


「吟子ちゃんはなんて?」


「ろくに口も利いてくんねぇよ
ま、仕方ねぇけどな 部活戻るぞ」


牧野の肩を叩く剛

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