伍代君とアオハル

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…


倉庫の中には最上達に連れ去られた剛と藤田が


最上に殴られる学生姿の剛


二重生活の為に今の姿では手が出せない


その様子を見て最上達を睨みつける伍代


伍代はAの手をひいて徐に何処かへ向かっていく


着いていくと


『まさか…』


やはり伍代は剛が朝着替えているトイレに向かった


「見張り頼んだ」


『無茶だよ…絶対無理だって…』


伍代の右腕を強く掴むA


「今の難破を助けるにはこの方法しかねぇ…」


『ダメ‼︎ 伍代君に何かあったら…』


「俺は難破を助けたい…」


『それはうちだって同じだよ…けど…』


「A…許してくれ…」


『よーい、ドン!』


パッと伍代の右手を掴んでいた手を離すと


女子トイレに走り去るA


「え」


よく分からないまま男子トイレに入る伍代


Aは今朝掃除用具入れに南京錠を勝手に付け中から隠しておいた鞄を取り出すと鏡の前に立ち


鞄から荷物を取り出す


家からパクってきた「殺」マークのマスクに


母ちゃんがいつかの為にと用意しておいてくれた赤い特攻服をセーラー服のリボンを外し上から羽織る


金色のウィッグを被り
セーラー服のリボンで髪をポニーテールに纏めると


『よし』


特服を着た2人が同じタイミングでトイレから出てきた


「…は?」


Aの姿に驚き目を見開く特服姿の伍代


『これならうちが誰か分からないでしょ!』


「マジかよ…」


『うちが伍代君の左腕になってあげる
フォローするから 覚悟はいい…?
それは剛の大事な特服なの…半端はダメ(推しの特服姿…!)』


「…分かった」


…


倉庫に再度向かう2人


「特服です!…は?」


「来やがったか…特服…誰だよ隣の特服女は!」


最上達が反応する


「2人なんて聞いてねぇぞ‼︎」


掛かってきた取り巻きを2人で相手する


「シャバ僧共が…
どっからでも掛かって来いや…」


『口じゃなくて手足動かせよクズ共が‼︎…特服!』


「?」


『手クイポーズ最高!クール系もいいんだけど…
もうちょい気合入れる感じで夜露死苦!』


「おう」


Aが伍代に何かを小声で囁く


「ぜっ…」


伍代が咳払いする


Aが目を合わせると


頷く伍代


2人で横に並び 腰を落とし膝に手をつく


『「全開バリバリで行くんで夜露死苦‼︎」』


「(伍代…A…)」


ボロボロの剛が涙目で2人を見つめた


…


伍代は最上の相手をする


Aが残りの取り巻きを片付ける

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