伍代君とアオハル

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…


『じゃ、ごゆっくり ちょ…痛いってば!』


「(…シスコンか?)」


妹を守っているつもりの猛であったが


伍代からは只のシスコンだと思われてしまったらしい


…


剛の部屋にて


『改めて本当にごめんね! 皆悪気無くて…』


「俺も色々根掘り葉掘り聞いて悪かったな」


剛のベッドに2人で座りながら伍代に謝る双子


「分かってるって 気にしてねーよ」


『あの…今度お弁当作ってあげるね!』


Aが少し遠慮気味に伍代に言う


「おう」


伍代は嬉しそうだ


「朝起きれんのか? それに料理研究家がついてるんだから素人の味じゃ口に合わねーだろ」


この前の仕返しに剛が言う


「いや、だから俺はお袋の味…」


『因みにシャバいはひ弱 根性なし 冴えないって意味』


剛を睨みながら伍代に説明するA


「成る程…さっきそう言われたのか…
そう言えば意外だったな…お前達の兄ちゃんもっと怖ぇかと思ってた(シスコン気味だったけど)」


立ちながら剛の部屋の装飾を見る伍代


『伍代君はシャバくないよ!』


「あー…ああ見えて優しいんだぜ兄ちゃん」


『「無職だけど」』


双子がハモる


「(そこはやっぱり双子か)」


感心する伍代


『じゃあ後は男子同士で楽しんで!
うちはそろそろ部屋戻るね!』


立ち上がるA


『伍代君、おやすみ』


「おう…おやすみ」


「俺におやすみは?」


バタンと扉を閉めるA


呆然とする剛


「(え…めっちゃ怒ってる?)」


「(さっきの難破が悪い)」


…


Aが部屋に戻った後


剛に二重生活は無理があると忠告する伍代


「バレるまででいいんだ…
フツーに勉強したり フツーに部活したりよ」


「…」


「後はもう1つ
勝手だけどAの事頼むわ…」


「え」


「兄ちゃんからも市松はクズばっかだって聞いてたから心配でさ 知り合いが居るって言ってたけどお前だったんだな 伍代みたいな奴が側に居るなら安心だわ」


「…お前にわざわざ言われなくても
Aは俺が責任持って守ってやる」


「伍代…」


「それに難破の妹だって分かればクズでもどうなるか分かる…学校でもちゃんと自衛してるしな (シスコンアニキにもしつこくそうしろって言われてるらしいし)」


「やっぱお前…イケメンだよなぁ…」


「は」


「推せるわ」


「双子揃って同じ事言うなよ」

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