【暗殺教室】隣の席の赤羽くん【赤羽業】 (ページ17)

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赤羽くんの隣ページ17

「・・・戻ろうかなあ。」

赤羽くんと目を合わせるのが少し恥ずかしいけれど、まあ仕方がないか。

大丈夫、これは恋なんかじゃない。

「・・・恋なんかじゃ、ないよね。」

保健室を出て、教室に戻ると、中村さんが財布の中身を確認していた。

「あっ、おいおいA～。」

「え、な、なに？」

「ほんとーにカルマのこと、好きじゃないの？」

「・・・はっ！？」

どうして中村さんが知ってるの・・・！？

中村さんの後ろから、速水さんが覗いている。

「え、ちょ、速水さん！？」

「ほら、言ってるじゃんさっきから。観念してハーゲンダッツ奢れ。」

「え～。」

2人のやりとりについていけなくて、取りあえず席に戻る。

赤羽くんには聞こえてないよね・・・大丈夫だよね。

大体、聞かれたって別にいいもん、ね。

私は赤羽くんを好きとか、そういうのじゃないから。

「あ、小鳥遊さんお帰り。」

「た、ただいま。」

「大丈夫だった？」

「うん、ありがとう。」

赤羽くんは優しくて、私のことを気遣ってくれる。

「あれ、小鳥遊さん、湿布はがれてない？」

「えっ。」

首の後ろを触ると、湿布がべろーんとなっていた。

あちゃー、もう少ししっかり貼ればよかった。

「保健室もう一回行こう。」

「うん。速水さーん。」

「あ、ちょっと待って。」

赤羽くんに呼びとめられて、速水さんの元へ進む足をストップさせる。

「速水さん、さっきも行ったから俺が行くよ。」

「・・・えっ、いや、悪いよ！」

「寺坂、せんせーに言っといて。」

「おー。」

赤羽くんに手を引っ張られ、保健室へ向かう。

赤羽くんの体温が、繋いでる手から伝わってくる。

どうして。赤羽くんと手を繋いだのは初めてじゃないのに。

どうして、私はこんなにもドキドキしているの。

「ベッド座って。」

保健室のベッドに座らされる。まだ私の体温が残っていた。

「はい、貼って。」

貼ってあった湿布をゴミ箱に捨てて、腫れているそこに貼る。

ひんやりとして、気持ちいい。ひょー。

「少し休んどきなよ。」

「あ、そうだね、うん。」

動くと痛いので、ベッドに寝転がる。

・・・赤羽くんは、やっぱり優しい。

もしも、これが恋だとしたら、私はどうするんだろう。

告白、するのかな。ずっと、気持ちをしまったままなのかな。

・・・恋とは、面倒くさいものだなあ。

赤羽くんの背中を見つめながら、瞳を閉じた。