【暗殺教室】隣の席の赤羽くん【赤羽業】 (ページ9)

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赤羽くんの隣ページ9

夕暮れ時、2つの長い影が並んで歩く。

「アイス、美味しいね。」

「小鳥遊さんはチョコが好きなの？」

「うん！甘いんだけど少し苦いのが好きなの。」

Aは溶けかけのアイスをかじる。

「赤羽くんはイチゴ煮アイス？美味しいの？それ。」

カルマが食べているのはイチゴ煮アイス。

「そーそ。食べてみたかったんだよ。」

「・・・美味しい？」

「うん。すげーうまいよ。」

「・・・アイスなら煮なくても。」

「小鳥遊さん。アイス溶けてるよ。」

「へ？わっ！わ、あ、うわぁ！」

「ははっ！大丈夫？」

Aは落とさないようにアイスを全部食べて、自分の唇を舐めた。

「そうそう、小鳥遊さん。」

「うん？」

カルマは、自分の食べ終わったアイスの棒を近くにあったゴミ箱へ捨てながら言う。

「あ、私のも捨ててもらっていい？」

「ん、いいよ。」

カルマは、アイスの棒をAから受け取ってゴミ箱へ捨てる。

「でさ、メアド交換しない？」

「へ？めあど？メアド？」

「そ。席、隣じゃん？お近づきの印にってことで、ね？」

カルマはスマホをAに見せて、子供っぽく笑う。

「でも私、交換の仕方分からない。」

「大丈夫。スマホ出して？」

Aは猫のスマホケースのスマホをカルマに渡す。

「可愛いね。」

「そうかな？」

「ん・・・はい、出来た。」

Aのアドレス帳には「赤羽業」が登録されていた。

「ありがとう。」

「どういたしまして。」

カルマはAに笑いかける。

「あ、私そろそろ帰るね！」

「じゃあ暗くなったから送ってくよ。」

「ありがとう。でも大丈夫！また明日ね！」

「分かった。また明日。」

「またアイス食べようね！」

Aはスマホを持ちながら家へ向かう。

(楽しかったなぁ。ん？)

持っていたスマホにメールが届いた。

(赤羽くんから？)

カルマからのメールは一文だけ。

『気をつけて帰ってね。』

「・・・。」

メールを見たAは嬉しそうにスマホを握りしめて、また家へ向かった。