【暗殺教室】隣の席の赤羽くん【赤羽業】 (ページ20)

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赤羽くんの隣ページ20

取りあえず時計を見たが、もう授業は終了間近。

今更戻ってもあれだし、終わるまで寝てよう。

お世辞でも真っ白とはいえない保健室のシーツを大きく被る。

あの手紙をスカートのポケットに入れて、瞼を閉じた。

「小鳥遊さーん。」

「・・・ん？あ、ん？」

目をこすってカーテンを開けると、そこには今日何回喋っただろう、赤羽くんの姿が。

「あ、お、おはよう。」

「小鳥遊さん凄い寝るねー。殺せんせーには俺から言っといたから。」

「あ、うん。ありがとうね。」

ああ、顔赤くないかな。熱いけど、赤くなってないかな。

頬をぺしぺし叩くと、赤羽くんに笑われた。

「風邪じゃないのに、こんなに寝ちゃったよ。」

「寝れば寝るほど身長伸びるんじゃない？」

「だったらいいんだけどね！」

ベッドにもう一度寝転んで、天井を見る。

やっぱり名前では呼んでくれないかなあ。

こっちから名前で呼ぶ勇気も無いくせに何を言ってるんだって話だけどね。

「・・・あのさあ。」

「ん？」

ぎし、とスプリングの音が鳴る。赤羽くんがベッドに腰を下ろしたのだ。

困ったように眉を顰めて、私の顔を覗き込む。

えっ、えっ、近い。近いよ赤羽くん。

ドキドキする胸音を隠すように、制服のリボンを掴む。

ふいに赤羽くんが口を開いた。

「・・・ちょーっと、無防備すぎるかなあ。」

「え、え？」

「気を付けなよ。」

頭を撫でられて頬が熱くなると同時に、疑問符が頭に何個も浮かぶ。

無防備。気を付けろ。その二言にじわりと頬が染まっていく。

「・・・意味わからないの？」

「えっと・・・じ、じわじわ分かってくるような、そうでもないような。」

「まあ、とにかく文句言えなくなるからねってこと。」

「そ・・・そうすか。」

「ほら、帰ろう。送ってくよ。」

赤羽くんはため息をついて、持って来てくれたのか、私のバッグをベッドに置く。

くしゃくしゃになった制服を整え、赤羽くんの隣に並んだ。

赤羽くんの整った横顔を見て、口が開く。

「・・・変なこと言ってもいい？」

「ん、なに？」

「・・・カルマくん。」

「・・・は。」

赤羽くんのから出たとは思えない呆けた声。

くすりと笑うと、赤羽くんは苦笑いをした。