ベランダとタバコ（紫） (ページ25)

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『初めまして、今日からこちらに移動になったAAです。

分からないこともあり迷惑をかけることもあるかと思いますが、よろしくお願いします』

「いやあ、仕事できるって噂に聞いてたからね、これから宜しく」

部署の先輩に肩をぽんと叩かれる

移動してきて初の出勤

やはり新しい環境というのは慣れない

「それじゃあ、今日からここのデスク自由に使っていいから」

『わかりました、有難う御座います』

隣には同年代に見える女性が座っていた

『あの…今日からこちらで働かせて頂くAと申します、よろしくお願いします』

「あー！Aさん！同じ歳って聞いてたから会えるの楽しみにしてたんです

私、上村って言います、物の場所とか、分からないことあればいつでも聞いてくださいね！」

『やっぱり、同年代かなって思ってたんです！

色々と不安だったので、安心しました』

上村「ここの職場あんまり同じ歳の人いないんですよ～」

とりあえず隣の席が良さそうな人でよかった…

そう思いながら席に着いて上村さんのデスクを見ると、顔はよく見えないけどプラスチックの板に人がプリントされてあるものが並んでいる

上村「あれ、もしかしてAさんもジャニーズとか好きだったりします？」

『私ジャニーズ全然詳しくないんですよ…

そこに並べてあるのもジャニーズですか？』

上村「そうそう！これ私が好きなSnow Manってグループなんですけど…知りませんか？」

『Snow Man…聞いたことないかも…』

上村「今年デビューしたんですよ！

ちなみに私の推しはふっかなんですけど…」

『ふっか…え、ふっか？？』

「ふっかっていうのはあだ名で、深澤辰哉っていうんです」

『えっ、ちょ、それ見てもいいですか？』

「めちゃめちゃかっこいいので是非見てください！」

そう言いながら渡されたそのプラスチックのものを受け取る

『…え』

「ん？どうかしました？」

『いや、かっこいいなーと思って…！

深澤くんか、へえ…』

今絶対私の声震えてた

「ですよね！？AさんもSnow Man好きになってくださいよ～！」

『んー、調べてみますね！…あ、ちょっと御手洗行ってきますね！』

そう言ってスマホを持ってトイレに逃げ込んだ

ちょっと待って…嘘でしょ？？

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