【H×H】 Love actually is all around 1

9. 人違い ページ10

｢あれ、君は誰かな？｣

｢･･･Aに手を出したら許さないよ！｣

ヒソカと呼ばれる男の間にマチが入り込み見えなくなった。

｢ふぅん、Aってゆうんだ♠ 新しい団員かな？｣

｢そうだ｣

クロロがさっきと打って変わってぶっきら棒に答えた。

｢へぇ･･･、マチその子の顔見してよ♥｣

聞いたことある声の主を見ようと

マチの肩を叩いた。

『マチ、私もヒソカって人見てみたい』

｢でもっ･･･わかった｣

マチは複雑な顔をしながら立っている場所を少しずらした。

やっぱり、あの時ぶつかった人だ。

『あの時はごめんなさい』

ヒソカの前に立ち頭を下げた。

｢あの時？顔を見せてくれなきゃわかんないな◆｣

フードを取ろうとしたら、

ヒソカの白い手が先にフードを掴みめくるように外された。

目の前に映るのは、

切れ長の目で黄色い瞳をしている、ピエロのような人だった。

｢うーん、わからないなぁ♠｣

本当にボク？と付け足された。

本人が覚えてないようじゃ、私も自信がなくなっていく。

『人違い･･･です。すみません』

静まった場は異様な空気だった。


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.


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｢Aは一人で流星街に住んでいたのか？｣

クロロが話題を作り、問いかけた。

『ううん、おんなじぐらいの年齢の子達と住んでた』

｢ここにいてもいいのか？｣

『･･･もう、みんないないから』

｢ちょっと待って。いないってどうゆうこと？｣

マチが私の言葉に反応し、食いついた。

『ノストラードファミリーっていうところに殺されちゃって、』

あの時の情景を思い出し、吐き気がこみ上げてきた。

目眩がし、ふらつくと、誰かに凭れる形になってしまった。

その本人を確認する前に、目の前が暗闇に包まれた。

私を呼ぶ声だけが、聞こえた。

　

　

10. あの時のこと→←8. 価値観

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