【H×H】 Love actually is all around 1 (ページ7)

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6. 流星街ページ7

連れてこられたドアの前にはさっきの大男がいた。

｢団長から許可でたから、一人で入れ｣

大男はにかっと笑い、そう言った。

後ろを振り向くと、笑顔の好青年と、仏頂面の黒い男。

さっきのいかつい男はいなかった。

ドアノブに手をかけ、入った部屋には大きな本棚があり、

隙間なく本が詰められていた。

その中で、ソファに座る包帯を額に巻いている男。

私に気がついたのか、パタンと本を閉じ、目線を私に向けた。

｢名前は？｣

『･･･』

｢なぜ、ここに？｣

『車の中で寝てたら、いつの間にここに･･･』

私の返答を聞き、その男は目を丸くした。

｢つまり、現団員の推薦はないってことか？｣

『入団って？』

｢パクノダ、入れ｣

｢はい、団長｣

私が入ってきたドアからスタイルがいい女の人が入ってきた。

｢そいつを調べろ｣

その言葉を聞き、女の人は私の近くでしゃがんだ。

｢あなたはなんでここにいるの？｣

そう言って私の頬に手を添えた。

｢嘘はついてないわ｣

私が答える前に、その女の人は立ち上がりながら言った。

｢じゃあ、本当･･･か｣

｢どうするの？団長｣

｢どうするも、こうするもアジトの中まで入れちゃったしな｣

｢･･･じゃあ、始末しますか？｣

頭に硬い感触のものがあてられているのがわかった。

カチャッと音が鳴り、自分の置かれている状況に

焦りを感じ、冷や汗が服を濡らす。

｢待て、お前はどこからきた｣

『りゅ、流星街って言われてるところ』

恐怖で口の中が乾いているのか、上手く喋れない。

｢流星街？｣

女の人が反応し、頭に感じていた硬い感触がなくなった。

｢なら、ここに置いといてやるか｣

｢団長！？｣

｢一人や二人増えても環境は変わらないだろう｣

｢そうだけど･･･｣

私はこの行き先を頭の中で整理してみると、

しばらくの間ここに居る奴らと一緒にいなくてはならないらしい。

それに、団長って呼び方と、入団って言葉からして、

おそらくここはなんかの組織であろうと思われる。

｢こっちよ｣

女の人が振り向きながら言った。

歩く途中にあった、窓から丸い月が顔を出していた。

お互い無言のまま、そのまま歩き続けると、大きな部屋にたくさんの人がいた。

そこには、先ほど見た黒い服をまとった小柄な奴もいた。