【H×H】 Love actually is all around 1 (ページ11)

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10. あの時のことページ11

目を開けると、私はベットの上で寝かされていた。

私、あのまま･･･

目を擦り、上体を起こすと、

半裸のフェイタンが部屋にいた。

『え、な、なんで裸なの!?』

その言葉に反応したのか、ギロっとこちらを睨むフェイタンに

思わず、凄んだ。

｢好きで裸になるやつがいると思うか｣

そう言いながら、近づいてくるフェイタンは

私のいるベットに乗り、私の手首を掴んだ。

急な展開に顔が熱を帯びていくのがわかる。

まさか、このまま･･･

っと展開を想像していたら、グイっと引っ張られ、洗面所に連れてかれた。

｢洗え｣

『･･･なんで私が？』

連れてかれた洗面所にはフェイタンの服が水に浸されていた。

｢お前のせいで汚れた。だから洗え｣

『待って、意味わかんない』

｢お前、あの時のこと覚えてないのか？｣

皺が刻まれた額が上に持ち上げられ皺が自然に消えた。

それほど、驚いているのか。

それに、初めて目があった。黒い瞳で切れ長の目。

猫みたい。そう思った。

『誰かに、凭れかかっちゃって、それで･･･』

｢凭れかかった相手はパク。運んだのは私。それでお前は服に･･･｣

はぁ、とため息をつくフェイタン。

｢もういい、私洗うからお前寝てろ｣

ドンっと背中を押され、よろけながら洗面所を出た。

意味わかんない･･･

そう思いながらベットに潜ると、さっきまで入ってたからか、

ほんのり、温もりが残っていた。

キュッと音が聞こえ、布団から顔を出すと、

手が濡れたフェイタンが出てきた。

鬼の形相で睨みつけられると思っていたら、

そこにあった黒いパーカーを羽織り、部屋を出ていった。

予想外の行動に驚き、私も焦りを感じあとに続いて部屋を出た。

廊下の窓からは明るい太陽が顔を出していて、

私がどれだけ寝ていたか、思い知らされた。
　
　