【ky】金髪のキミに近づきたい！

入学式 ページ4

入学式ってなんでこんなに眠いんだろうね。
校長の式辞を聞きながら、
何度目かわからない欠伸を噛み殺す。
早く教室戻りてぇーなぁー。



なっっがい入学式を終え、教室へ戻る。
と、レトさんが何やら女子と話している。
あんなの初めて見たかも。
耳を傾け会話を盗み聞く。


女子「ポケモン好きなの！？」

レ「え、あ、うん。」

女子「私も好きでさ！」

レ「あ、そう、なんだ。」

女子「これからいっぱい話したいな！」

レ「わか、った。よろしく。」


レトさんのコミュ症が炸裂してるけど
友達第1号やん！


「レートさん？」

レ「…何。」

「友達第1号おめっと。」

レ「聞いてたの？」

「当たり前。あんなん初めてやん。
てか、コミュ症過ぎて笑う。」

レ「うるさいなー。Aも早く友達作ったら？」


鬱陶しそうに手で払われる。
なんでよ。私たち唯一の同中やん！！！
って思うけど、
まあ中学から変わらない対応に安心もする。
渋々席に戻ると隣の男子に話しかけられる。


？「あのーさ、もしかして第1中出身？」

「ん？そーやけど？」

？「やっぱり！見たことあるなと思ったんだよね！」


ぱぁと効果音がつきそうなほど笑顔になる彼。
声がちょっと高めで、
いかにも高校生って感じ。


？「練習で行った時に君のこと見かけたんだよ。
名前教えてよ〜。」

「もしかして、私って有名人！？
いいよ、もちろん。Aでーす。よろしく。」

フ「俺はフジ！有名人っていうか、カメラ持って走り回ってたよね？」

「そうそう。私写真部やったしね。」

フ「そうだったんだ！今度撮ってよ〜。」

「フジくん写真映しそうやし、いいよ。」


私にも友達第1号が出来た。
フジくんというらしい。
人懐っこくて、しっぽが見えそう。





この時、フジくんに声をかけて貰えて
本当に良かったと後の私は感謝することになる。


今はまだ能天気でいるけどね。

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