【ky】金髪のキミに近づきたい！

また一緒か ページ3

勢いよく門をくぐりチャリを止める。
私みたいにバタバタしてる子は周りにいなくて、
みんなゆっくり徒歩通学。


下駄箱の壁一面にクラスと名前が貼りだされている。
私の名前を探す。


「…あった！あ、レトさんも一緒だ〜。」

レ「えー。また一緒なの？」


後ろから聞こえてきた声に「ひぃ！？」と声を出す。
中学から一緒のレトさんがそこにいた。


レ「俺たちって一緒のクラスになる運命なの？」

「そりゃ知らんけど、知ってる人と同じクラスでちょっと安心。」

レ「一応先生に感謝しとくか。」

「レトさん人見知りやから、私いなかったらどうなってたか。」

レ「どうとでもなるけど？」


私とレトさんはずっとこんな感じ。
一番仲がいい男友達で、一緒に遊ぶことも多々。
お互いどこの高校に行くか隠してたのに、
先生にバラされ「本当に仲がいいな」とまで言われた経験あり。


レ「はよ行こ。あと10分で着席完了やで。」

「ほいほい。」


2人で自分たちのクラスに向かう。


ふわっといい香りとすれ違い、
自然とその匂いを追う。
身長の高い細身の男子。
顔は見えなかったけど、本当にいい香りで。


レ「何してんの。早く行くで？」

「ちょ、今めっちゃいい匂いの人とすれ違った！それがさ、男子やってさ、ときめいちゃうよなぁ〜。」

レ「何やそれ。柔軟剤やろ。ほら、早く行くでって。」

「ごめんやんかー。」


置いていかれそうになりながらも
レトさんの背中を追いかける。
なんだかんだ言って私に優しいレトさん。
高校でも絶対迷惑かけるけどよろしく！
と心の中で呟いた。

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