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008. ページ8

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「 何で生徒会長と一緒だったの?」

『 志望してる大学が同じなの 』









生徒会長と一緒にいたことを疑問に思っていた雄登は
帰り道 、やっぱり聞いてきたけど





思っていた以上に理由があっさりしていたからか
へーと興味無さそうな顔で欠伸してる 。












「 そういえばAはどこの大学志望してるの?」

『 えっと … お姉ちゃんと同じ 、大学 』

「 やっぱりなー 」













咄嗟に嘘を吐いた

雄登から離れないという言葉が嘘にならないように 。









「 もう受験勉強してる?」

『 まあ 、ぼちぼちかな 』

「 … じゃあさ 」









でも 、この嘘をついたことで
私は雄登に二重の嘘をついたことになる 。









「 夏祭り行こうよ 」

『 え?』









罪悪感が押し寄せる中で聞こえたその声に驚くと

一歩前で立ち止まった雄登が町の掲示板に
張り出されている夏祭りのチラシを指した 。









「 受験前にパーッと遊ぼうよ 」









地元の夏祭り 、

確か去年は大雨の影響で中止になったんだっけ 。









お姉ちゃんが廉くんと付き合う前に3人で行ったのが
最後だからもう2年も行ってなかった 。









『 いいけど 』

「 じゃあ決まりー 」









私の返事に眩しいくらいの笑顔を見せるから
きっとお姉ちゃんも含めた3人で行くんだと思った









『 でもお姉ちゃん帰って来るって言ってたかな?』









だから携帯をポケットから取り出して
メッセージアプリでお姉ちゃんとのトークを
開いたのに









「 今年は2人で行こうよ 」

『 … えっ 』









こんなこと言い出すから思わず携帯を
落としそうになったじゃない 。









「 2人じゃ不満でもある?」

『 違うけど 、いいの?』

「 … 姉ちゃんもいい加減に彼氏と行きたいでしょ 」









そんな切なそうに笑わないでよ 。









『 ん 、行こう 』









雄登の隣にいられるなら何でもいいと思った

きっとこれが一緒に行ける最後の夏祭りだと
…… そんな気がしたから 。









「 浴衣姿楽しみにしてる 」









その言葉はお姉ちゃんに向けたかったはず 。









『 ねえ 、まだお姉ちゃんのこと好き?』

「 当たり前じゃん 」









乾く唇を動かしながら必死に言い聞かせる 、

最後まで私はお姉ちゃんの代わりなんだと 。




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めろんぱん(プロフ) - このお話が大好きで完結後も定期的に読みにきます( ; ; )みるるんさんの作品大好きなのでこれからも応援してます! (2020年7月13日 4時) (レス) id: 3589a32c79 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みるるん | 作成日時:2019年6月16日 2時

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