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036. ページ36

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神父の祈祷が終わったところで
新郎と新婦が此方を向いた 。











優斗「 本日 、私達2人の為にご参列頂き
ありがとうございます 」









頭を下げるあの人に続いて頭を下げる彼女の
表情はよくわからない 。









優斗「 私 、高橋優斗はAさんを生涯の妻とし
病めるときも富めるときも貧しいときも
妻として愛し 、敬い 、いつくしむことを誓います 」









胸元に手を置いた彼女 、
きっと緊張して深呼吸したんだな …





そう思ったのと同時に
姉ちゃんの結婚式であの人が言った言葉を思い出した 。














優斗「 でもドラマとかであるからさ 」

「 えっ?」

優斗「 花嫁を連れ去る 、とかさ 」













……… 思わず唾を飲んだ 。





諦められないのは確かだが
そんなことを出来る訳がない 。












それにAは幸せになると言った …

俺がこれ以上 、
彼女の手を掴むわけにはいかないんだ 。












『 私 、Aは優斗さんを生涯の夫とし … 』









でも同じ名前だということが
こんなにダメージを与えてくるとは 。



















『 病めるときも富めるときも貧しいときも
妻として愛し 、敬い 、いつくしむことを …… 』











愛おしさがまだ募る一方だけど
今此処でこの気持ちに区切りを付けるよ …
Aが幸せになる為に 。








誓いを聞き終えたらAが言った通り 、
全てを無かった事にしようと思ってるのにさ














『 …… 』

優斗「 A?」












…… どうして君はその先を言わないの?











あまりに続きを言わないものだから
スタッフも両家も騒つく会場内 。












隣の姉ちゃんですら
心配そうな目で見ている 。













『 …… あの …… 』














小さく聞こえたAの震える声 。






そしてドレスのレース部分をきゅっと握った彼女と












「 …… ッ!!」













ベール越しに目が合った 。













ベールを被った彼女の
俺を見つめている目には少しも碧は見えなくて 。









それに気付いてしまったら
全てを無かった事にするなんて俺には無理なようだ 。










姉「 雄登!?」












いきなり立ち上がった俺に
隣の姉ちゃんが驚いた声を上げて

周りも余計に騒ついた 。






..

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めろんぱん(プロフ) - このお話が大好きで完結後も定期的に読みにきます( ; ; )みるるんさんの作品大好きなのでこれからも応援してます! (2020年7月13日 4時) (レス) id: 3589a32c79 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みるるん | 作成日時:2019年6月16日 2時

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