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003. ページ3

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お姉ちゃんは同棲の報告後 、すぐ家を出て行った 。
















『 ああっ … 雄登っ … 』

「 声 、出さないで 」

『 … んんー …… 』

「 はあ … 姉ちゃん 」









間違いだとはわかりながらも
合意の上で肌を重ねている私はお姉ちゃんの代わり 。









お姉ちゃんが家を出てから
もう何度肌を重ねてきたか 、わからない











私が声を出さないように顔に枕を押し付けて
お姉ちゃんのことを想いながら抱き締められる 。














" 私は雄登のことが好きだから離れない "





その私の言葉を雄登は間に受けただけで
そんな彼の全てを受け入れてしまった私に
傷つく権利など無い 。












「 今日もごめん 」









事が終わると罪悪感からか必ず謝る雄登 。



謝罪を入れられる度に被害者にでもなったようで
私はこの時間がいつも嫌で仕方がない 。












『 いい加減に謝らないでよ 』

「 うん …… 痛くなかった?」

『 大丈夫だよ 』









痛ければどれほど良かったか ……









毎回優しく割れ物を扱うかのように
私を抱き締めるから私が愛されている錯覚に
陥りそうになるけれど




私が必死に声を我慢し 、目の前にある枕の隙間から
空気を吸い込む度に現実が突き刺さる 。









雄登がお姉ちゃんを想うから 、
私はお姉ちゃんの代わりだから優しく抱かれているんだ






頭の中で自分に言い聞かせている 。















『 … 汗拭く?』

「 あ 、うん 」









差し出したボディーシートを受け取り
汗を拭く雄登の横顔は何処か儚く見えた 。













『 … 来週お姉ちゃん帰って来るみたいだよ 』

「 え?本当?」

『 うん 、昨日連絡来てたの思い出した 』









狡いのだろうけどお姉ちゃんの名前を出さないと
私と雄登の目が合うことは無いから 。









「 家出てから初めてじゃない?帰って来るの 」

『 うん 』

「 何で帰って来るの?」

『 夏用のパジャマ取りに帰るってさ 』

「 姉ちゃんらしい理由だなー 」









制服のシャツに腕を通して嬉しそうに笑う雄登から
私は静かに目を逸すことしか出来なかった 。









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めろんぱん(プロフ) - このお話が大好きで完結後も定期的に読みにきます( ; ; )みるるんさんの作品大好きなのでこれからも応援してます! (2020年7月13日 4時) (レス) id: 3589a32c79 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みるるん | 作成日時:2019年6月16日 2時

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