【wrwrd!】小人を買いました 3(男主)

121 ページ22

ni「……帰ってきていきなりそれ？」

『クラレ先生に伝えといてくれって言われたから』









俺だって、聞きたくなかった

あの人からの言葉なんて









…………幸せを奪っておいて

どうして今更、アンタがそんなことを言うのか




理解できない









「ニャ〜」

em「クロ、ふわふわですね……」

zm「俺も早くまた人間に戻ってブラッシングしたいわ」






玄関で兄さんと話していると

クロの背中に乗ったゾムとエーミールが来た



2匹はクロの毛並みを撫でている









tn「落ちんなよ」

em,zm「「は〜い」」






はぁ……癒し

ずっとこのままでいてくれ




まじで









ni「お昼食べた？」

『食べてない〜』

ni「じゃあ一緒に食べようか」





そう告げると、兄さんはリビングの方へ行ってしまった

それに続くようにクロもリビングへ









『………兄さん、食べないで待っててくれたのかな』




少しくすぐったくて

自然と笑みがこぼれる









心の傷はそう簡単に癒えないけど


体の傷は一生残ってしまうけど








……幸せな”今”を、まずは堪能しようか









gr「む、帰ってきたか」

tn「Aおかえり」

ut「今日の昼はお蕎麦やって」

os「早よ一緒に食べようや」

kn「俺ら1本ずつしか取られへんな」

sha「蕎麦がうどんに感じるわ」

zm「腹減った！早よ早よ！」

rbr「俺一束食える自信あるで」

em「皆でAさんのこと、待ってたんです」

ps「あと、これからは三食ちゃんと食べてもらうからね！」

shp「ゼリー飲料禁止ですから」

ht「俺が筋トレ教えてあげるからね！」






『……皆で待っててくれたんだ』









時計を見れば、もう14:00手前だ


さぞかし腹が減っていることだろう









ni「皆がさ、Aと食べるから〜って」


『………そっか』









もう少しだけ、小人のままでいてくれ


心が癒されるから









最初はストレス発散のつもりでサイト探して


届いたときはめちゃくちゃ不気味で


でも、次第に可愛くて思えてきて


気付いたら生活の一部になってた









俺は





可愛い小人……いや









可愛い【家族/ペット】を買いました

あとがき→←120

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す