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gr「……そうか……トントンの母親が…」
久しぶりに家に来たグルッペンにわけを話した
もちろん、トントンが
tn「…まだ決めとらんけど、ただ突き放すんは違う気がして…………」
gr「…そうだな
時間は沢山ある、悩めばいい
…また母親と一緒に暮らしたいと言うなら、止めはしないゾ」
その代わり、Aは貰うからな
『…俺のことはいいよ』
tn「…………」
トントンもグルッペンもわかっているのだろう
俺が1人になってしまうことを
『俺はずっとこの家にいるから、来たくなったら来てくれればそれでいいから』
tn「…Aは…どうなん?」
『え…?』
tn「俺に、出て行って欲しい?欲しくない?」
gr「…随分と直球に聞くな……」
思わず声を漏らすグルッペンだが
それでも、俺の気持ちを聞こうとしている
『俺…は………』
行って欲しくないに決まっている
こんなの、ただの甘えだとわかっているが
一緒にいて欲しい
『…行って…………』
言葉が詰まる
俺の言葉で、戻ろうと考えているトントンの足を止めてしまうのが
怖くて
申し訳なくて
『…行ってもらっても、構わないよ』
gr「A…!」
tn「……そっか」
グルッペンが何か言いたげにしているが
何も言ってこない
言わないでくれ
折角思いとどまったのに
行かないでほしいって、言わずに済んだのに
tn「…あ、俺今からバイトやから行ってくるわ」
『もうそんな時間か……
行ってらっしゃい』
いつものようにトントンを見送る
gr「…さっきの言葉、本気で言うてるんか?」
『…………あぁ』
ドアの鍵を閉めたあと、グルッペンに問い詰められる
gr「ホントに行ってしまってもええんか?」
『…それが、トントンの選んだ道なら』
gr「なら…
なんでそんな顔しとんねん」
俺はもう泣きそうだった
この間まで普通だったこの幸せが
無くなってしまうのが、怖くて
また、失ってしまうのが
嫌だった
グルッペンはなにも言わず
俺を抱きしめた
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まるこ(プロフ) - こんなに泣く?ってくらい泣いてしまいました。素敵な作品をありがとうございます。これからも更新楽しみにしています。 (2019年3月31日 0時) (レス) id: 1aee9b3a02 (このIDを非表示/違反報告)
なみだめ - 更新ありがとうございます。主人公生き返ってくれて良かった… (2019年3月31日 0時) (レス) id: 3af461ac0d (このIDを非表示/違反報告)
暁月楓 - 続きありがとうございます!頑張って下さい! (2019年3月30日 14時) (レス) id: 1cdd0676ea (このIDを非表示/違反報告)
おつきみ(プロフ) - 【作者です!】皆さん感想本当にありがとうございます…!いつもニコニコしながら読ませて頂いております……!5では収まり切らず、6に突入すると思いますので…長いな!とお思いの方もいると思いますが、読んで頂けると幸いです! (2019年3月29日 17時) (レス) id: a31619cde8 (このIDを非表示/違反報告)
堤。(プロフ) - 小説を読んでこんなにボロ泣きしたの始めてです…トン氏とグルさんとかの気持ちを考えたらもう涙腺が崩壊しました…私の語彙力がないので、この感動を言葉に表せないです…他のところでも涙が止まらなかったです…wこれからも応援しています、頑張ってください! (2019年3月29日 12時) (レス) id: 2ab4d1e3ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おつきみ | 作成日時:2019年3月21日 18時