【wrwrd!】負けた彼らは買われた 4(軍パロ)

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コンクリートに血が飛び散る

闇商人は震えたまま、トントンを見上げていた









　
　
　
　
　
tn「………は…？」

gr「……！？トントン！」


ni「しゃがめ！」



兄さんの声かけに咄嗟に従ったグルッペンとトントン

その頭上に何発もの銃弾が通り過ぎていく









飛び散ったのはトントンの血だった

剣を持った方の肩……右肩を撃たれたのだ


トントンは右肩を抑えながら、すぐに射線の切れるところへ移動

グルッペンも同じように動き、兄さんは俺を庇うようにして相手の様子を見ている


そしてその間に、手首の拘束も外して貰った

ヒリヒリとする手首を擦りながら、兵士のいるところに目を移す







………何だというのか

港が襲われたからといって、兵士がこんなにすぐ来るはずがない

それに襲われたのは闇商人……政府がそんな奴らを庇うはずが無い





『……兄さん』

ni「どうした？」


『俺の分の銃はあるか』


ni「………え」








このまま俺を守りながら戦うのは困難だ

少人数相手なら何とかなるかもしれないが、まだ後ろに大勢控えていると考えられる


それなら






『銃なら腕に自信がある』

……このまま守られているのは性に合わん



兄さんは一瞬戸惑っていたが、すぐに腰から銃を取り出し俺に渡す




ni「俺達3人は前で応戦するから」

『安心しろ、背中を撃つような真似はしない』

ni「……信じてるよ」



それだけ言うと、兄さんはトントンとグルッペンに続くように敵の元へ向かった

俺も体勢を立て直し、相手に銃を向ける









　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
俺は


2度と



自分の撃った弾で、誰かを殺したくない









　
　
　
　
　
　
　
　
やめて

撃たないで


殺さないで




妹の言葉が聞こえた気がして

一瞬、躊躇った









　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　

　
　
　
　
　
　
　
　
『……ごめんね』


誰に届くはずも無いその言葉は空気に紛れ




俺の持つ銃から放たれた弾は

相手の眉間を撃ち抜いた









　
　
　
　
　
　
　
　
もう、大事な人が死ぬのは嫌だから

守るために…誰かを傷付けることを









　
　
　
　
許してはくれないだろうか

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