【wrwrd!】負けた彼らは買われた 3(軍パロ)

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………やはり、違ったか

もしかして…と思ったんだが






グルッペンと別れて自室に戻り

暗闇の中、机の引き出しを開けた


そこには、死んだ状態の家族の写真

趣味が悪いのはわかっている……が、これしか残されていなかった






趣味の悪い奴の撮った、この写真しか









　
　
　
　
　
『……早く、見つけられると良いんだが』


俺の

恩人を





見つけたら

貰った恩を余すこと無く返して









そして









　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
『もう少しだけ、待っててね』


すぐにでも、ソッチへ行くから









強くいるのは疲れるんだよ

こんな……しっかりとした口調じゃない


こんなの、ただあの人の真似をしただけに過ぎなくて









〈生きろ、少年

　強くなったら……この苦しい世界は変わる



　その歳で死ぬなんて、罰当たりにも程があるゾ〉









………顔も、髪型も、目の色も、声も

何も覚えていない



しっかりとした、風格のあるあの口調だけが頼りで

それが、グルッペンと恐ろしく被っていた









………多分、あれはグルッペンなのだろう

彼も俺のことを見た覚えがあると言っていた


もしそれが髪の色で認識していた記憶であれば、俺以外は考えられない

もう20年前のことだ


顔なんていくらでも変わってしまうし、口調も変えてしまったから

気付かなくても無理はない









…それに、もう疲れてしまったんだ

これ以上、生きていたところで


何も、ないんだ









　
　
　
　
　
彼らが再び我々国を…国を立て直した時

その時を









　
　

　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　

　


　
　
『………俺の』



命日にしよう

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