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グルッペンside
ジャラ……という冷たくて重い金属音で目を覚ます
どれくらい経ったのだろうか
……皆は、他の皆は
無事なのだろうか
殴られ、蹴られ、罵倒され
ヤキも入れられ……既に体はヘトヘト
それでもまだ飽き足りないのか
回数は減ったものの、未だに俺をいたぶりに来る
体の感覚がもうない
毎日食事を与えられる度、どうして殺してくれないのかと思う自分がいる
……でも
死にたくないと
アイツらに会いたいと
また……一緒に笑い合いたいと
願っている自分がいる
俺がいなくなっても、トントンがいる
トントンがいなくなっても、大先生やオスマンがいて
皆が、いる
「グルッペン・フューラー」
gr「………………」
「……ふっ…もう返事すら出来なくなったか?どれだけ態度がデカかった奴でも、ここまでになるとはなぁ?」
ハッハッハッ!と言う笑い声が独房に響き渡る
聞き飽きた声
多分、コイツがここの1番偉い奴なんだろう
ボロボロの人間を見て喜ぶとは…悪趣味な奴だ
「あぁそうだ!喜べ?グルッペン・フューラー!
どうやらお前のお仲間は、買い取られて幸せに暮らしてるみたいだぞ?……まぁ、どうせ毎日ムチを打たれるような生活だろうがな」
………そうか
皆は、ひとまずこの地獄から出られたのか
……良かった……
「…何を笑っている」
gr「…………お前らみたいな汚い奴にムチ打たれるくらいなら、買われた方がよほどマシだろうな」
「………ッ!?こ、この……!」
男は顔を真っ赤にさせ、俺を蹴り上げる
普段ならきっとこれぐらいの蹴りは受け流していたはずだが、両手両足が鎖に繋がれていて
無抵抗のまま受けるしか無かった
あぁ、痛い
……でも、体の感覚が無いから…そこまでではない
男は何回か俺を蹴ったあと、息を切らせながらまた口を開く
「ハァ…ハァ……!はっ、安心しろ!お前は死ぬまでここで俺達の玩具として生きていくんだよ」
満足げに捨て台詞を吐き
男は暗闇の中へと消えていった
情けない
………誰か
助けてくれ
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おつきみ(プロフ) - 米さん» ありがとうございます……えへ (2020年12月1日 1時) (レス) id: a31619cde8 (このIDを非表示/違反報告)
おつきみ(プロフ) - KAINkunさん» 修正致しました。ありがとうございます! (2020年12月1日 1時) (レス) id: a31619cde8 (このIDを非表示/違反報告)
KAINkun - 141ページの「予備」の字が「呼び」になってますよ (2020年11月7日 15時) (レス) id: b78a3cc888 (このIDを非表示/違反報告)
米 - 朝起きて着替えもせず、すぐにこの小説を読んでしまう、米です!何故こんな素晴らしい作品を作れるのですか…?!おつきみ様の作品…神…!!!! (2020年7月5日 9時) (レス) id: 869d5f693c (このIDを非表示/違反報告)
おつきみ(プロフ) - あららさん» 毎日!?ありがとうございます… 小説を書くコツは、自分も素人なのでこれといって思いつきませんが、色々な方の小説を読んで日々学習しています!お互いに楽しみながら頑張りましょう……! (2019年8月28日 11時) (レス) id: a31619cde8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おつきみ | 作成日時:2019年8月15日 11時