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そのあとは病院側に任せた

正確には、任せるしかなかった




落ち着きを取り戻したトントン君は

思っていたより意識はハッキリしていたらしく

傷さえ治れば退院出来ると言うことだった









心は

傷ついたまま…?









ここは精神科ではない

でも

患者のメンタルケアもしてくれるはず


なのに




『2週間…?』


あれだけのことがあって

2週間したら退院出来るという









tn「あ、Aさん」

2日後、トントン君に会いに行った

休日ということもあり、彼の周りには多くの友人が来ていた

『…また出直してくるよ』

そう言って外に出ようとしたが


「あ!
 お、俺達もう帰るので…

 そ、その…

 いてやって下さい!」

トントン君にじゃあまた!と言って

少年達は出て行ってしまった






気を遣ってくれたらしい









『…体調はどう?』

tn「…だいぶマシになってきました」

そう言って微笑む彼の頬には、大きなガーゼが着けられている

手足には包帯

頭にも





『…そう

 それなら…良かった』





良かった…?

本当か…?








あの日

トントン君を家に帰さず

ずっと

いてやれたら…?






母を説得して

警察に通報しておけば


彼は

トントン君は

こんな目に遭わなくて済んだのに









tn「え…A…さん…?」

気付けば俺はトントン君のベッドに座り

彼の頬にある大きなガーゼを撫でていた









『ごめん』









目から冷たいものが流れていくのがわかった

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作者名:おつきみ | 作成日時:2019年1月19日 21時

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