【wrwrd!】年下の彼らの面倒を見る(男主) (ページ27)

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トントン君の番がまわってきたので

彼を解放した

すると交代で休憩に入った少年がそそくさとこちらに来る

確か…

『ひとらん君？』

瞳爛(ひとみらん)

というなんとも可愛らしい名前の少年

最近こちらに引っ越してきたらしく

「あ、覚えてくれたんですね！」

俺と同じ標準語

さっき話しかけて来たのも彼だ

聞いてしまうか

『ねえ』

ht「？
　はい」

上手い言い回しが見つからない

さりげなく聞き出したかったが

まぁ無理だった

『グルッペン、君たちに俺のことどう話してんの？』

幸いにもグルッペンは今ゲームを交代し

やり始めたばかり

しばらくこっちを気にかけることもないだろう

トントンを見捨てた悪いやつ

心がないやつ

可哀想なやつ

自分を卑下するような単語しか浮かばなかった

ht「自慢の兄って言ってましたよ」

『え』

気を使ってくれている？

ht「本当です」

『……………本当……………？』

ht「はい」

俺が嘘ついても仕方がないでしょ、と

まぁそうだけど

俺がフリーズしていると、ひとらん君はそのまま話してくれた

ht「6年前、家の目の前に引っ越してきた人で

　俺達と同い年の弟さんがいたこと

　グル氏は最初、弟の代わりにAさんが可愛がってくれてるんだと思ってたらしいですよ

　わがままをいくつも聞いて貰って

　申し訳ないと思ったって

　でも

　一人っ子のグル氏からしたら

　凄く嬉しかったみたいです

　いっぱい思い出話、してくれましたよ」