検索窓
今日:15 hit、昨日:8 hit、合計:7,521 hit

109つ目の星 ページ9

「電話があった!?」

広大な荒れ地に埋もれた地下空間は今日も子供たちの声を受け止めていた
GP崩壊から僅か1カ月と少し、順調に怪我から復帰しているエマは仲間の声に反応して松葉杖のまま振り返った
レイは隠し部屋から駆けてきた弟の言葉に頷くと、足早に梯子を下りた

「支援者から連絡が!?」
「いや、違う…支援者じゃない」
「ってことは敵!?」
「いや、違う…」

ルーカスは混乱した表情で電話に目をやる

事の発端は数分前、突如けたたましく鳴り響いた電話に肩をびくつかせた彼はすぐに受話器を取った
しかし聞こえるのは期待していた「支援者」からの連絡ではない


ーー5,4,1,9,4


「わずかに聞こえたのは女の子の声、しかも数字の羅列だ」
「でも数字は3つずつじゃなかった。本に該当する言葉もなかった」

神話の本をめくっても該当する単語はない
と、電話を受け取った彼らが落胆するが

顔をあげてみると目の前の2人は目を見開いて動きを止めていた
ポカンとした表情は徐々に笑顔に変化しーー


「…ルナだ!」
「え!?」
「ルナだよ!」

突如出された名前に一瞬思考が止まる
しかし彼らの会話を思い出してみれば、たまに聞く名前だった

「よかった、無事だったんだ!」
「連絡をくれたということは、恐らく向こうは偶然支援者と合流できた」

そしてそれは「合図」
3人しか知らない、とある計画を実行する合図である







『ーー届いたかな』

暗い廊下の先、関係者以外立ち入り禁止のサインがあるそこにうずくまっていた少女は立ち上がる

『ありがとうございました』
「こちらこそすまない…本当なら今すぐ逃がしてあげたいが」

少女は首を振った

先程、予想外の出来事が2つも起こった
そのうちの1つーー支援者との遭遇

『連絡が取れただけでも十分です。ここから先は私の仕事ーーあなたも気をつけて下さい、最近支援者が追われていると聞いていますが』
「気にするな。私達がやってきたことに比べたらこの命なんぞ軽いものだ」
『…ありがとうございます』
「ああ、では」

カードキーを使って扉の奥に消えていった支援者を背に少女は歩き出す

予想外の2つ目ーーとある人物との再会のために

続く  (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう

←108つ目の星



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (37 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
128人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

夜矢七星(プロフ) - はるさん» ありがとうございます!更新する気はあるんです!あるんです…けど話のつなぎ方に悩んでしまい続かず…( ´・ω・`) 本当に気が向いたら更新すると思うので、その時は読んでくださると嬉しいです! (10月11日 6時) (レス) id: fa744514d9 (このIDを非表示/違反報告)
はる - 初コメ失礼します!!この小説大大大大大好きです!!これからも頑張ってください!!応援しています!! (10月9日 10時) (レス) @page5 id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
夜矢七星(プロフ) - LEさん» 返信遅くなってしまってすみません💦ありがとうございます! (6月3日 11時) (レス) id: fa744514d9 (このIDを非表示/違反報告)
LE(プロフ) - 一気読みしてしまいました!めっちゃ面白いです。続き楽しみにしてます、更新頑張ってください! (2023年1月11日 21時) (レス) id: 26edab818d (このIDを非表示/違反報告)
夜矢七星(プロフ) - カケオレさん» ありがとうございます!これからも宜しく御願いましす〜! (2022年9月26日 8時) (レス) id: fa744514d9 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:夜矢七星 x他1人 | 作成日時:2022年6月11日 8時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。