小さな診療所second７ (ページ33)

今日:22 hit、昨日:1 hit、合計:8,134 hit

４ページ33

西田ｓｉｄｅ

「車止めてすぐ行くから！！救急外来に向かえ！！受付には興侶先生が電話してくれてる！！」

は「わ、わかった・・・・」

今日ほど忘れ物をしてよかったとって思ったことはない。
いつも以上に安全運転を心掛ける。俺は安全運転な方だけど。
俺まで気が動転してる。

駐車場に車を止めて、病院に向かう。
救急外来の待合室はガラガラで、はやとはもう検査に入ったらしい。

お願いしますっ・・・・はやとに・・・・力を貸してください・・・・
いい子なんです・・・・

ラインを１本。ろぎさん、本間さん、浅野さん、小幡さん、Aに入れる。
家族にも電話してくれてるけど、引っ越していて、はやとは１人暮らし。
すぐに来るのは厳しいって。でも、なるべく早く来たいって言ってるって。

１時間がたったころ、はやとが来た。

は「西田、いたんだ。」

「帰るっていつ言った？すぐ行くって言っただろ。」

は「いいよ。俺は大丈夫。帰りな。」

俺には強がってるとしか見えない。
帰る気はないぞ。なんといようと。

「いてやるよ。」

は「でもっ・・・・いいって。」

「お前がでもっていうときはマジでなんかあるとき。何年の付き合いだ？強がらなくていいぞ。
俺が新人の時はお前に助けられた。
はやとがいたから、なついてくれたから、つらいことも乗り越えられた。
今度は俺の番。恩返しさせてくれよ。」

は「う、うん・・・・」

？「佐藤はやとさん～どうぞ。」

は「は、はい・・・・」

「ついてきてほしいのか？」

は「べ、別に！」

「うそつけ。行くぞ。」

不安なんだろうな・・・・強がってるけど、不安なんだろうな・・・・
がんばろうな。