小さな診療所second７ (ページ31)

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「ちょっと！！みっくん！！走らないの！！
あー！！待って！動かないで！！」

入院してた時に見ていた風景。

走り回るし、水をこぼすしで体力勝負。
あの時の先生の気持ちがわかる。

「今、タオルもってくる・・・・こらっ！！走らない！！」

体が２つほしいというのはこういうことか。
しかも、今日は人手が少ない。のんびりしてるのは確実だし。

本間「走らない！！Aを困らせないの！お兄ちゃんだろ。」

？「ごめんなさい・・・・」

本間「あやまるのは先生じゃないだろ。」

？「Aちゃん、ごめんなさい・・・・」

「いいよ。」

本間先生が来てくれて、助かった。

小幡「はぁ～この時間が息抜きできる～ゼリーかわいい！」

「今日はくまちゃんです。」

休憩時間。
今日は２時。少し長め。小幡さんと一緒。

ゼリーの上にくまちゃんの絵が描いてあった。
あらぽんさんが作って、みやぞんさんが竹串で器用に描いたのかな。

小幡「子供って、行動読めないし、気が抜けないよね。
でも、私たちにはわからない、すごい発想するし、急変とかしても見えないときに教えてくれたり、私たちが見えないところの友情があって、すごいな～って思うよね。」

「そうですよね。」

小幡「Aちゃんも急変した時、いつもはやとくんが教えてくれてたな。
はやとくんはこういうのが敏感で私たちが気のせいだと思っても実ははやとくんの言うとおりだったことがいっぱいあった。今の子たちもそういうところがある。」

「私たちが見習わないといけないところいっぱいありますね。

子供の時、感じたのはどこかでつながってるっていうことなんです。
退院して施設に入ったばかりの時、いやな予感がしたんです。それがはやとくんの急変でした。
なんか嫌な予感がして電話したら、はやとくんが急変してた・・・・」

小幡「そうだよね。びっくりしたな。

誰１人気が付かなくて、電話の後検査したら、腎機能が低下してて、だけど、Aちゃんのおかげですぐ治療に入れたから大事に至らなかった。」

あの時は自然になんか、感じた。
今思えば、びっくりすることだけど、助けられたからよかった。

小幡「あ、電話。誰もいない。」

「私でます。」

話していると電話が鳴った。
ナースステーションは空で私が出た。

「はい、小児病棟、吉田です。」

新「救急外来受付、新だけど。移植ネットワークから電話ではやとのことだと思う。とりあえず出て？」

その電話から人生が変わる。