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「私、昔のこと知れてよかったです。
自分のことを知ることができました。
向き合えてよかったです。」
藤中「そっか。大事なことだけど、心配だったんだ。思い出したくないこともあるからね。
でも、Aがそう思えたんならよかった。」
あの日、話を聞くことができてよかった。
もちろん、なんであの時見捨てたんだろうと思ったし親がいたらどうなったんだろうって思った。
だけど、覚えてない、入院当初から２歳半までの話を聞くことができて、より、自分のことを知れた。自分が知らない自分に会えた気がした。
血がつながってなくても。
誰にも負けないぐらい愛情をかけてもらった。
苦しかった発作。わけがわからない女の子。だけど、年々なくなった。
愛情のおかげなのかな。
ランドセルもしょえた。少ないけど、友達もいる。
思い出もできた。
人を信頼できなかった私が人とかかわる仕事を選んだ。
看護師になりたいからこの学校を選んだ。
藤中「本当に進学しないの？」
「はい。ジェイテクト病院に就職したいから今は准看の資格をとれるように頑張りたいです。
自分が人間らしく入れた、あの病院。
親のように育ててくれた先生や看護師さんと働きたいんです。」
藤中「わかった。先生もAが就職できるように全力で頑張る。」
「よろしくお願いします！」
決意は固い。
それから１年半後。
めでたく准看の資格をとれた。
ジェイテクト病院に就職ができた。
配属先は「小児科病棟」。夢がかなった。
はやとくんも事務員として、小児科病棟にいる。
緊張しながらも頑張っている。
浅「A。今日、点滴してみようか。」
「あ、はい・・・・」
浅「大丈夫。勉強してたんだから。」
西田「じゃあ、今日は俺が補助っすね。」
興侶「西田、ちゃんと指導してんのか〜？笑」
本間「Aの方が優秀だったりして。笑」
西田「してますよ！！Aは優秀で指導すること少ないのはうそではないっすけど！！」
A「西田さんはすごい方です。」
浅「俺の方が上だけどね〜」
西田・A「がんばります！！」
指導係は西田くん。初めてらしい。
点滴デビュー。緊張するけど、頑張ります！！
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・完
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作者名：さくらさん | 作成日時：2018年9月1日 12時
