小さな診療所second７ (ページ22)

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興侶亮ｓｉｄｅ

「そうですか・・・・いえいえ。ありがとうございます。」

あれから２日。

呼吸器を外したAちゃんの目を覚ますのを待ちながら、児童相談所や役所に連絡をしてる。
親は何度かけても音信不通。

Aちゃんのことで分かるのは名前と年齢だけ・・・・
ここのカルテにも記録がない・・・・

あの日、高松が３時間探してくれたけど、見つかったのはAちゃんの服だけ・・・・

なんで、服を置いたんだろう。
もしかしたら、入院したら・・・・考えていたのだろうか。

浅「Aちゃん、目を覚ましました！」

「わかった！すぐ行く。」

病室に行く。

・・・・目に光がない。おびえている。
運ばれた日と同じだ・・・・

「Aちゃん。わかる？」

そういって、頭をなでようとしたら頭をよけた。

思わず、浅野と顔を合わせた。

「大丈夫だよ。何も怖くないからね。」

泣かない・・・・
お母さんを求めない・・・・
ただただ、おびえたように俺たちを見ていた。

しばらくして、浅野が俺がさっきかけたところと違う児童相談所に連絡をしてくれた。
緊急で児童相談所の職員さんが調べてくれるそう。

ここから、俺らは始まったんだ。

看１「興侶先生、児童相談所の深津さんからです。吉田Aちゃんのことで話したいって・・・」

児相から再度連絡があったのは６時間後だった。

深「調べたら、何度か通報がありました。
そして、知的の遅れの相談があり知能検査をして、療育手帳の取得対象となっていて、市役所に手続きをするようにと伝えたと記録がありました。市役所にも連絡をしました。
ですが先ほど市役所の方から１か月たつのに来てないと電話があったばかりです。」

「そうですか・・・・」

知的障害・・・・１か月来てない・・・・通報歴あり・・・・
理由はわからないけど、何かしらがあったんだろうな・・・・

どうするか考えていると、浅野が走ってきた。

浅「Aちゃんが呼吸苦しそうです！！」

呼吸が苦しい・・・・発作か。

急いで病室に行った。