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眠りから覚めた。
もう夜だった。何時だろうか。
虫の音が聞こえる。
テレビの声が聞こえる。隣の家のお父さん、帰ってきたんだろうか。いつも、帰り遅いからね。
風鈴の音・・・・右隣の家からする。
そして、涼しい。
高「起きたか？」
「あ、ごめん。寝てた。」
高「体調はどう？」
「よくなったよ。」
高「よかった！！
明日は部活休んで明後日から頑張れ！！」
「そだね。」
兄ちゃんの手にはうちわ。
ずっと、あおいでくれてたのかなぁ・・・・
高「水分もとれよ！」
「うん。
ねェ、兄ちゃん？ずっとあおいでくれてたの？手痛くない？」
高「かわいい妹のためなら何でもやるよ！
A、エアコン苦手だからな。せめてうちわであおいだら涼しくなると思って。」
兄ちゃん・・・・
エアコン苦手なのは誰にも言ったことがないのに・・・・やっぱすごいわ。
すずしい。
「後、自分でやるよ。」
高「だめだよ。また熱くなって、具合悪くなるぞ。
これぐらいやらせろよ。」
「ありがと。」
優しい兄ちゃん。
何年振りかな。こうやって兄ちゃんと向き合ったの。
親も共働き。１人でいることが多かった。
高「でも、俺はうれしかった。Aの看病ができて。」
「兄ちゃん・・・・ありがとね。」
高「あー！！もう、しんみりした話はやめよう！！
今日は思いっきり笑うぞ！！」
急に兄ちゃんが叫びだした。
そうだった。兄ちゃんはこういう人だ。
「うん！！」
寝るまでの時間、笑いあった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・完
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作者名：さくらさん | 作成日時：2018年6月24日 16時
