小さな診療所２２ (ページ17)

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５月。今月から本格的な営業の研修が始まった。
４月は冨士田さんの様子を見学していたけど今度は私が冨士田さんに見られながら営業をする。

正直慣れないし記録が終わらないで帰りは夜の９時。そしてそこから勉強をするから寝るのは２時や３時。

徹夜みたいで体調があまりよろしくない。

今日も電車通勤。満員で座れないのがなおさら辛い。

「はぁ・・・・」

何回溜息ついたのだろう。

あと２０分で降りれる。あ、今日も営業か・・・・でも、今日は見学だよな。開拓じゃないし。

？「大丈夫ですか？よろしかったら座りますか？」

「あ・・・・いえ。大丈夫です。」

？「顔色悪いですよ。僕は大丈夫ですから。」

「じゃあ・・・・すみません。」

男性に席を譲ってもらって、何とか事なきをえた。

あ、降りなきゃ。

しばらくしてそう思って立ち上がった・・・・

「(やばい！倒れる！！)」

とたんに一気に血の気が引くのがわかった。
もう死ぬのだろうか。これじゃ、頭うつな。痛みが来るのが怖いと思いながらも倒れていく。

でも、一向に床には倒れなかった。代わりに誰かの腕の感触がする。

？「おっと！大丈夫ですか！？」

そこから、私の意識はなくなった。