くまのぬいぐるみ【Nozomu.K】

今日は、 ページ13

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昨日の朝は先に起きてちょっと拗ねてたから今日は、


スマホのアラーム音で全く目を覚まさない王子を起こすとしますか。





「…おはよう、」



身体を揺すっても、ん…と唸るだけで全然起きる気配がない。



「ねぇ、のんちゃん？ 起きて」



もう、知らない。
起きるからね！私は起こしたんだから！



そう言って身体を起こしベッドから降りようとすると、ぐっと後ろに手を引かれまたベッドに引き戻された。






「…起きてたん？」



「ううん、起きてへん。寝てる。」



「寝てるって…、寝てたら喋られへんけど。」






笑いながら引かれた手を解こうとするけど、男の人の力に勝てるはずもなく、全然解けない。


それどころか後ろからぎゅっと抱き締められる。




「もうちょっと寝よ？」



「あかんよ、仕事遅れる。」



「…ん、じゃあ後10秒だけ。」




そのまま本当に10秒間ぎゅっと抱きしめられ、「はい、起きる！」と一緒に身体を起こされた。




なんだこれと唖然としていると、



なに？もっとぎゅっとしてほしかった？

と得意気に茶化された。






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一緒に朝ご飯を食べる。
ただそれだけなのにやたら胸がドキドキするのは、気のせいかな？
ドキドキしすぎて顔が動かない気もするし。




「…あのね、」



「ん？」



「今日はノー残業デーって言って、定時、つまりいつもより早く帰れるんやんか。

やから、外で夜ご飯食べよかなーって思って。」



「うん、…え？一緒に外行けんの？」



「そういえば、のんちゃんと外行ってへんなぁと思ってさ、

外の世界あんま知らんやろ？」



「うん！ていうか、嬉しい！嬉しすぎる！

Aちゃんとデートできるやん！」




うわー、ヤバいヤバいなんて言ってワタワタしてるのんちゃんを見ていたら、自然と笑顔になっていた。



しばらくそんなのんちゃんを見つめていると、



気がついたらのんちゃんも私のことを見つめていて、





「…なんか、顔についてる？

それとも、イケメンに見とれた？」




そう言って、ニヤニヤした笑顔を私に見せたのだった。





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