３つ子の日常～１～ (ページ43)

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２人のために１ページ43

橙side

いつもやったら２人が先に起きて、俺が最後に起きるんが多い。

お仕事があるから早く起きるんやろなってのは分かってる。

やのに目覚めたら両端で寝とったから、とりあえずベッドから抜け出したんまでは良かったんやけど。

いつまで経っても起きてこぉへん。

時計の針が８を示してんのに、なんでなん？

お仕事行かなアカンのとちゃうの？

起こした方がええの？

今まで体験した事のない初めましての出来事は怖い。

橙「たつくぅ？しょーちゃ？」

声を掛けてみるけど、反応はあんまりない。

どうする？どうしたらええ？

とりあえず落ち着け、俺。

ここ最近、雨のせいもあってあんまり調子が良くなかったけど緊急事態やって脳が反応したんか、なんとか考えを巡らすことが出来た。

橙「でんわ……、、」

２人がいっつも使ってる携帯を開いて、誰かに連絡しよう。

１人で居るには、この状況は怖すぎる。

橙「んぅ？だれや？」

こういう時に誰に電話すればええんか分からんくて、２人がよく名前を出しとる照くんに決めた。

黄『はい、もしもし。ふっか？』

橙『………。』

黄『おーい。ふっかー？』

電話越しに聞こえる声はいつもとちゃうくて、変な感じがする。

そういえばこの家に来てから電話なんて必要なかったもんな。

橙『……ひかくぅ？』

黄『は？康二？』

橙『ひかくぅ、！たしゅけて！』

黄『ん？え？ちょっと待って。どういう事？教えてくれる？』