愛されたい症候群 短編集

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青side



阿部ちゃんに振り回される日々で、疲れた身体を引きづって家に帰る。



青「ただいま。」

緑「ただいまー。」



赤「おかえり。今日は早かったね。」



リビングに入れば、涼太が夜ご飯の準備をしてくれていた。



緑「やっと一段落ついたからね。」

青「マジ無理。俺、明日から１週間は有給取れっかな。」

緑「なんか言った？」

青「いや、何もないです。」



隣にいる可愛い顔をした小悪魔は、簡単には休ませてくれねぇんだよな。



赤「ふふ。お疲れ様。疲れてるんだったら康二起こしに行くのも無理だね。阿部お願いできる？」

青「いや、それは行く。はい。元気。俺元気だし。行ってくるわ。」

赤「行ってらっしゃい。」



身体が疲れてるのと康二は別問題だ。



緑「翔太って単純だよね。」

赤「そこが良い所でもあるんだけどね。」



後ろから聞こえてくる声も、康二の部屋に行けるなら気にもならない。



青「入るよ。」

紫「どうぞー。」



一応ノックをして声をかけてからドアを開ける。


親しき仲にも礼儀ありは大事だろ。



紫「今日は早く帰れたんだ。」

青「やっと抜け出せたわ。」

紫「おつかれ。」

青「サンキュ。」

紫「ご飯できてんの？」

青「もうすぐじゃね。」



ふっかとこうやってゆっくり話すのも久々で、盛り上がってるとうるさかったのか康二が起きた。



橙「…………。」



軽く目があって５秒。


目をぱちぱちさせて動かない。



青「康二？」

橙「…しょーた、くん………？………しょーたくんやぁ……！ふっかさん、しょーたくんおる！！」

紫「良かったな。」



久しぶりに会ったからか、感動の再会みたいなってんだけど。


俺ら昨日も会ってるよな？


いや、康二は寝てたから知らねぇのか。



青「よしっ！康二、下いくか。涼太がご飯出来たってよ。」

橙「だてっ！？いく！しょーたくん、だっこ！！」



久しぶりの重みにニヤける顔を隠しながらリビングに行く。


ふっかには変な目で見られてたけど。



桃「こぉーじぃー！」

白「康二くん！！」

橙「さっくぅ！らうー！！」



リビングに入れば、みんな帰ってきてたらしく、佐久間とラウールがすぐに康二に飛びつく。


康二も呼んでもらえたのが嬉しいのか、俺の腕を抜け出して突進して行った。


別に寂しいとか思ってねぇからな？

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