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57.手 ページ9

いつも背中にいる凪くんが

今日はいないな、なんて思ったけど




あの子が自分からこういうのを申し込んでいるとは思えない。






そもそも講義なんて受けなくても彼は天才だ。


絶対寝るし絶対無意味。





「お前ら何コース?」



「私は標準コースで、Aちゃんは応用コースだよね。」



「あ、うん。」




ちょっと背伸びしすぎたかもだけど。





「お、じゃあAといっしょか。」


「そうだね、」






まぁ、玲王なら当たり前か。







「そんなら小林はここでお別れだな。」



「くっ…Aちゃんは私のだからね!

絶対勘違いすんなよ!Aちゃん初心なだけなんだから!」



「初心なところが可愛いんだからいーの。」







いつから夏ちゃんのものになってたんだ?


と首を傾げていては、



頭を大きな手で優しく撫でられた。





あれ、待ってさっき可愛いって…!?








「はい、それでは標準コースの生徒は集合してください。」









「…あ、夏ちゃん…」



「…行ってくる、生きて返ってくるね。


玲王くん、Aちゃんに絶対手ぇ出すなよ。」




「…お、おう?」






最後だけ大分声が低くて驚いた。


私達に手を振り、

夏ちゃんは向こう側へ行ってしまった。











「アイツってあんなキャラだったか?」



「頭のネジ飛ぶと偶にあんな感じになるよ。」



「頭のネジ戻ってこい。」



















私達も集合がかかり、


同じく予備校まで歩いて移動する。





玲王は友達と話しているけど、


しっかり私と手を繋いでいて、

偶に私の方を見てくれる。




はぐれないようにしてくれているのか、


それとも私が話す人居ないのを知っているのだろうか。





男女で手を繋ぐなんて、

この年ではもうドキドキするしかなくて。



豹馬のときは、こんなに緊張しなかったのに。







「ていうか玲王、


Aさんと手ぇ繋いでね!?」


「ホントだ、やるな〜お前。」





からかわれてる!?

ちょっと待て、断じてそういうことでは…







「人多くて逸れそうだったからだよ。


お前らみたいに下心なんかね〜し。」






ぎゅっと手を握る力が強まった。








「ほんとかよ〜!」


「玲王くらいになれば、結構慣れたもんなんだろうな〜。」






本当にそう思う。


女心が分かってるっていうか、

気遣いが上手いっていうか…。






他の人に同じことしてたと思うと、

ちょっと心苦しいけど。

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照山紅葉(プロフ) - むぎちゃさん» わ〜!!ありがとうございます!滅茶苦茶嬉しいです🥲今後とも宜しくお願いします〜! (2月16日 20時) (レス) id: 4eedfa653b (このIDを非表示/違反報告)
むぎちゃ - 凄く面白くて最初から一気見しちゃいました(笑)これからも応援していきます! (2月15日 21時) (レス) @page19 id: 2c26ffe894 (このIDを非表示/違反報告)
照山紅葉(プロフ) - 咲夜(さくや)さん» ありがとうございます!波が激しくてすみません、引き続き頑張ります💪 (2月4日 10時) (レス) id: 4eedfa653b (このIDを非表示/違反報告)
咲夜(さくや)(プロフ) - 更新頑張ってください (2月3日 20時) (レス) id: d8724d6f23 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:照山紅葉 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2024年2月1日 7時

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