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55.またね ページ7

時間はあっという間に過ぎていく。



昨日は豹馬と2人で買い物して、

ご飯食べて、



豹馬のお姉さんとも沢山お話して。






空港はここから遠いので、


そっちまで見送りに行くことはできない。






「次来たときは、また怪我してんじゃねーぞ?」


「しないしない。」






キャリーバッグに荷物を詰めながら、


豹馬がそんなことを言う。







「あっという間だったけど、


久しぶりに豹馬の顔見れて、




前みたいに、沢山一緒に居られて嬉しかったよ。」






学校生活でちょっとストレスが溜まっていたこともあるし、


豹馬が来てくれたことで、ちょっとは浄化された気がする。



やっぱり、豹馬が居てくれると安心する。




このまま東京にいてくれないかな〜、なんて。








「俺も。」






キャリーバッグのチャックを閉めて、


顔だけこちらを向けた。






「久々にお前と過ごせて、

なんだか元気になれた。」







豹馬も同じだったのが嬉しい。











 

「ちゃんと、言えてなかったことがあるんだ。」










「…?」











「お前に会ったら、全部話すつもりだったのに。


俺の覚悟がまだできてなくて。




心配かけて、本当にごめんな。」







なんのこと、って聞かなくても、


私だって気にしていたから分かる。








「…話すのは、豹馬が言いたい時でいいよ。


だから、自分を大事にして。」





「…さんきゅ。」











すると、彼は私の方を向いて、



一回り大きな手を重ねてきた。









「俺、



ずっとお前が好き。」



















「…えっ。」















好き…?



いきなりなんなんだ。















「…Aにちゃんと好きな人がいるのも、


お前が俺をそういう目で見てないのも知ってる。





でも俺は、



それでもお前が好き。」










真っ直ぐな目から、


こちらも目がそらせなかった。










「このまま、



“ただの幼馴染み”で終わりたくねえんだ。」






ただの幼馴染だなんて、



1度もそんなふうに思ったことはないのに。








「次来たときは、










…ちゃんと覚悟しとけよ?」









そんな豹馬はちゃんと格好良くて、


今にも好きになってしまいそうなほどだった。



















「Aちゃん、元気でね〜!」



「また遊びに来るから!」



「また連絡するからな〜。」

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照山紅葉(プロフ) - むぎちゃさん» わ〜!!ありがとうございます!滅茶苦茶嬉しいです🥲今後とも宜しくお願いします〜! (2月16日 20時) (レス) id: 4eedfa653b (このIDを非表示/違反報告)
むぎちゃ - 凄く面白くて最初から一気見しちゃいました(笑)これからも応援していきます! (2月15日 21時) (レス) @page19 id: 2c26ffe894 (このIDを非表示/違反報告)
照山紅葉(プロフ) - 咲夜(さくや)さん» ありがとうございます!波が激しくてすみません、引き続き頑張ります💪 (2月4日 10時) (レス) id: 4eedfa653b (このIDを非表示/違反報告)
咲夜(さくや)(プロフ) - 更新頑張ってください (2月3日 20時) (レス) id: d8724d6f23 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:照山紅葉 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2024年2月1日 7時

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