授業以外で自分の席にいることが許されないのですがー夏休み編ー【御影玲王】

71.見つけた ページ23

どこなんだここは…




ちゃんと地図通りなのに。









「…ん？」







よく見たら、

銅像なんて敷地内にいくつもある。


それはわかるはずない。





まずは、


私がスマホを充電し忘れていたことを恨むべきだ。







今日は最高気温40度


いつもに増して暑い。




この暑さの中、

無闇矢鱈に動き回っていたら絶対に体力が尽きる。



ここは動かずにじっとしておくべき？






いや、そういえば食堂で玲王達と集合することになっていたはずだから、


玲王達が居るであろう食堂へ向かうべきかな。







でも、近くに夏ちゃんがいたらどうしよう。


さらにはぐれてしまう気がする。








…困ったな。

こういうとき、どうするべきなんだろう。










こんなに過去の自分を恨んだのは初めてだ。











しかしどんなに自分を恨んでも、

この現状が変わらないのは知ってる。






多分夏ちゃんは

私を探しているか、一旦集合場所の食堂へ向かっていると思う。





さっきの横断歩道から１番近かったのはここだから、

ついさっきまではここに居たんだろう。



それならまだ近くにいるかな。







そのまま私を探しているとしたら、


元いた横断歩道まで戻ってくるはず。




私はそこから歩いてきたわけだから、


もし夏ちゃんが私を探しているなら、

どこかですれ違ったはずだ。





でも、ここらへんはあまり人通りがない。

夏ちゃんらしき人は通りかからなかった。







てことは、やっぱり食堂へ向かっているってこと。






私もそこに向かうしかない。










敷地内に設置された地図を眺め、

行き方は把握した。




でも、方向音痴な私のことだ。

見ただけで分かるわけない。



ここは人に聞きながら…



















「…ひっ！」











「こんなところにいたのかよ、」



















突然、首筋に冷たいものを感じて

変な声が出てしまう。




後ろを振り返ると、

その姿を見た瞬間、目を丸くした。










え、なんでいるの？？
















「…玲王？？」











買ったばかりなのか、


程よく冷えた麦茶のペットボトルを私に手渡し、

後ろの花壇の縁に腰掛ける玲王。







「小林から連絡来て、


探しに来たんだよ。」









「え、夏ちゃんは何処に？」




「今俺の友達が捕獲中。



それよりも…」

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